投手にもヘルメット
Fister shaken up
メジャーリーグ・ベースボールは、2013年シーズンの始めから、マイナーリーグの投手に保護のためのヘッドギアを着けさせることを検討している。
一番最近では、ワールドシリーズの第2試合でタイガースのダグ・フィスターの頭部に打球打球が直撃するなど、今年起きた2つの恐ろしい出来事を受けて、MLBは安全の問題について迅速に対応を検討をしている。
「できるだけ、そうしたいと考えている」MLBの上席副社長であるダン・ハレムは言った。「私たちは、その方向で進んでいる」
MLBのメディカル・ディレクターであるゲーリー・グリーンが、投手のプロテクターについて数社と話をしており、その問題は、12月にテネシー州ナッシュビルで行われるウィンターミーティングで話し合われるだろうと、ハレムは言った。
フィスターは2回に、グレゴー・ブランコのバットから放たれたライナーを右側頭部に受けたが、試合ではそのまま投げ続けた。そのタイガースの右腕は、その後詳しい検査を受けて、脳震盪のテストでも問題なかった。彼はアスレチックスのブランドン・マッカーシーよりも、だいぶ幸運だった。マッカーシーは9月初旬に頭にライナーを受けて、頭蓋骨骨折と脳挫傷で手術を受けた。
MLBはマッカーシーの怪我の前に、投手の安全性をより高める方法を模索していた。
「あのことが、我々のタイムテーブルを速めたんだ」ハレムは言った。「我々は、急ぐことにした」
「2013年のマイナーリーグから、そうする可能性がある」
その事故の後マッカーシーは、それが投球に影響を及ぼさないのなら、頭部のプロテクターの考えを受け入れると言った。そしてどの様な決定でも、選手組合から承認を受けなければならない。
ジャイアンツのバリー・ジト投手はMLBが選手の安全性を高める方法を考えていることを歓迎しているが、懸念もあると言った。
「僕たちには、はっきりとした事例がある。ブランドンのことと、そしてワールドシリーズで起こったことだ」ジトは言った。「だけど大きく変わることは望まない。投球には、小さな事でも影響するんだ」
アメリカで行われている多くの若者のリーグでは、投手がヘルメットを着用することになっている。そしてジャイアンツのブライアン・サビーンGMは、その鍵は投手がマウンドでも快適に感じる事ができる製品を見つけることにあるだろうと言った。
「どれくらい邪魔にならないかによるだろうね」サビーンは言った。「投手は、それが影響することを望まないだろう。重さは重要になると思う」
サビーンの投手もまた、その考えを共有している。
「僕には本当に分からないし、それについての多くの考えを持っているわけでもない」ジャイアンツの右腕マット・ケーンは言った。「僕もいろいろ見たよ。うちのチームにはヘルメットをかぶっていた選手が実際にいたし。まぁ、見かけは確かに良くないよね。だけど安全に関わることだから、そうしたほうが良いと思う。その事を本当に深く考えたことはないけど」
選手組合から承認を受けるのに加えて、どのヘッドギアも独立した組織でテストや評価を受ける必要があるとハレムは言った。そのテストは、帽子に組み込まれた素材が、100マイルで飛んできたボールの力に耐えるものでることを証明しなくてはならない。
「我々は、それをどうやって証明するのか、議論しなくてはならない」ハレムは言った。
MLBが選手にヘルメットを着けさせようとしたのは、今回が初めてではない。
1971年から打者のヘルメットは強制になったが、その時すでにメジャーリーグにいた選手には、装着しない選択も残されていた。レッドソックスの捕手ボブ・モンゴメリーはそのうちの一人で、彼は1979年までヘルメットを装着せず、代わりに帽子の内側に保護用の内張りを貼っていた。
参考記事:Minor League pitchers could wear helmets in 2013 By Chris Toman / MLB.com
http://mlb.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20121027&content_id=40083442&vkey=news_mlb&c_id=mlb