18日のEURO2012グループC最終節までの4日間、クロアチア対スペインの一戦が2−2以上のスコアで終わるのではないかという、「ビスケット」と言われる談合の可能性が騒がれた。

だが実際は、終盤戦はイタリアとスペインの双方にとって、苦しい展開となった。1点ビハインドのクロアチアが同点に追いつけば、イタリアはグループステージ敗退となっていたし、スペインも終盤の決勝点を挙げるまでは、大きな危険にさらされていたのだ。

スペインのメディアは「助かった。彼らには2度のPKがあった」と正直に認めてもいるが、いずれにしてもイタリアとスペインはともにグループステージ突破を決めた。『マルカ』電子版は、「かつてないほどに苦しみ、いつものように勝った」と報じている。

イタリア代表に対して皮肉が飛ばされるのは、避けられないことだっただろう。『マルカ』は、アイルランドに勝利したイタリアについて、「1−0としてからは、グダンスク(スペイン戦開催地)に緊張のまなざしを向けながら戦った」とし、『アス』は次のように伝えている。

「スペインとクロアチアが1−1で引き分けていれば、イタリアは敗退していた。これでイタリアは我々に借りが一つできたのだ。いや、2つだろう。ロハ(スペイン代表)の面々が事前に宣言したように、スペインはフェアプレーをしただけではなく、リードを奪ってからも攻め続けたからだ。スペインは、クロアチアが1ゴールを挙げれば、イタリアのような直接のライバルが敗退すると分かっていたのだから」

『ムンド・デポルティボ』は、「オール・オア・ナッシングという試合だった。祈りながら、イタリアは最後にラウンドを突破することに成功した」と報じている。