ホンネじゃなくとも、ホメられたらとりあえず喜んでおきたいものです。

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「面と向かってホメられるのが苦手」という人は、ときどきいるもの。

その理由は、「面と向かってホメられると、テレくさいから」あるいは「面と向かってホメられると、反応に困る」というものから、「面と向かってホメる人はわざとらしいと思う」「面と向かって良いことを言う人は、陰では悪口を言っていそう」など、様々だ。
自分なども、ホメられると、つい照れ隠しで自虐的なオチをつけてしまう。

ホメられたときの対応って、どうすれば良いもの? 『オンナの[建前⇔本音]翻訳辞典』(=写真)の著者・島影真奈美さんに聞いた。
「シンプルに『ありがとう』でいいと思いますよ。普段の生活のなかで建前としての褒め言葉を使っている人ほど、『どれだけ本気でホメられてるの?』と不安に思いがち。たとえ、建前であってもホメてくれたのなら、“好意”のひとつとして受け取っておいたほうがお互い気がラクです」
ホメ返すことを求められているのでは……? と感じることもあります。
「ホメられそうなところがあれば、ホメるといいと思いますよ。『髪型可愛い♪』『今日の服、素敵だね』など、ぼんやり褒めるフレーズをいくつか覚えておくと便利。でも、とっさに切り返すのが苦手な人は“褒め返してほしい”というリクエストに気づかないふりをする手も。そのうち、相手も諦めてターゲットを変更するので、“ホメなくては……”というプレッシャーからも解放されます」

ホメ言葉はいわば、好意のキャッチボール。さほど意味がないホメ言葉でも、相手が喜んでくれると、言ったほうも気分が良くなるもの。そのため、ホメ言葉を素直に受け取る人は、どんどんホメられる頻度が増えるそう。
「女性に限らず、男性でもそうだと思いますが、年齢を重ねるにつれて無条件にチヤホヤされるシチュエーションは少なくなります。そのせいか、ひとつひとつのホメ言葉を重視する余り、“ホメづらい人”に陥っているケースをよく見かけます。ホメ言葉はアンチエイジング美容液のようなもの。どんどん素直に浴びてみるのがおすすめです」

ホメ言葉は、面と向かってよりも、誰かに言ったことが間接的に相手に伝わるというパターンのほうが、嬉しい場合も多い。でも、その一方で、伝えたい相手に永遠に届かない場合だって、けっこうあるもの。
ホメるときも、ホメられるときも、あまり深く意味を考えずに、挨拶ぐらいの軽い気持ちで「好意のキャッチボール」として使ってみると良いのかも。
(田幸和歌子)