試合 :J1リーグ 第11節
開催日:2012年5月12日
結果 :引き分け
スコア:「1−1」
得点者:倉田秋 赤嶺真吾

○ ガンバ大阪

FW:パウリーニョ 佐藤晃大
MF:倉田秋 遠藤保仁 明神智和 寺田紳一
DF:藤春廣輝 今野泰幸 中澤聡太 丹羽大輝
GK:木村敦志

FW:佐藤晃大
MF:阿部浩之 遠藤保仁 佐々木勇人
MF:明神智和 武井択也
DF:藤春廣輝 今野泰幸 中澤聡太 丹羽大輝
GK:木村敦志

○ ベガルタ仙台

FW:ウイルソン 赤嶺真吾
MF:関口訓充 角田誠 富田晋伍 太田吉彰
DF:田村直也 上本大海 鎌田次郎 菅井直樹
GK:林卓人

FW:柳沢敦 赤嶺真吾
MF:梁勇基 角田誠 松下年宏 関口訓充
DF:田村直也 上本大海 鎌田次郎 菅井直樹
GK:林卓人


スローペースだった前半。ガンバ大阪、ベガルタ仙台、もう少しハイプレスをするのかなと思っていたのですが、どちらも「4−4−2」の3ラインで、まずはしっかり守備ブロックを作る、という試合の入り方でした。ガンバは、佐藤がポストプレー、そして、パウリーニョと両SHの寺田と倉田がDFラインの裏を狙う、そこにパスを出すのは遠藤、という攻撃で、何度も惜しいチャンスを作っていました。

ベガルタのような守備の良いチームでなければ、前半にも1点ぐらいは取れたかな、という感じでしたが、そこで得点を取れなかったという事が、今季のガンバの状態を示しているのかなと思います。しかし、後半17分、PA内で佐藤がポストプレー、そこから戻されたボールを倉田が右足で決めて、ガンバ大阪が先制点を奪いました。佐藤のポストプレーを軸に周囲の選手が連動する。今のガンバはこの形に高い可能性を感じます。

一方のベガルタ仙台はと言うと、赤嶺とウイルソンを起点として、SHの太田と関口、更にはSBの田村と菅井、やはり主にサイドからの攻撃でガンバの守備を崩したかったのだと思いますが、ガンバの「4−4」の守備が思った以上に良くて、なかなかサイドからの攻撃というのが機能しませんでした。一度中央や片方のサイドに引き寄せてからサイドや逆サイド、そういう崩しの工夫をしなければ、なかなか難しいかなという感じでした。

という事で、後半、ベガルタ仙台は、SHの太田と関口を少し中央にも入ってプレーさせるようにして、特に太田が、バイタルエリアのところで起点となったり、クロスボールに対してゴール前の中央や逆サイド(左サイド)にも飛び込むようになり、それによって攻撃が機能し始めました。そして、後半26分には梁勇基を入れて、その梁勇基がバイタルエリアで良い起点となる事によって、後半33分、左からのクロスボールを赤嶺が決めて同点としました。

一度ガンバの守備を中央に絞らせてサイドにスペースを作る。そして、サイドからのクロスボールに赤嶺が飛び込んでヘディングシュートを決める。まさに狙い通りの崩しと得点だったかなと思います。この試合のガンバの守備は結構良くて、今野も良い守備を見せてはいましたが、やはり守備の時の空中戦の弱さというのが出てしまったかなと思います。こういうシーンを見てザックがどう思うのか、少し気になるところです。

そして、これで試合は同点となり、ガンバとしてはまず守備から修正しなければ、という事で、遠藤を1つ前に上げて武井をボランチに入れ、ベガルタ仙台にバイタルエリアで起点を作らせない、という采配を行いました。また、前線も2トップから1トップにして、遠藤のトップ下、左SHに阿部、右SHに佐々木、という「4−2−3−1」へ代えて、ガンバとしては、このまま引き分けでも良し、という感じだったかなと思います。