藤イサオや小松政夫、大和田伸也らによるチャリティライブが15日・16日、東京都港区南青山のライブハウス「南青山マンダラ」で開催される。

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 尾藤イサオや小松政夫、大和田伸也らによるチャリティライブが15日・16日、東京都港区南青山のライブハウス「南青山マンダラ」で開催される。戦後復興期から高度成長時代を駆け抜けた団塊世代を代表して日本に元気と勇気を与える。出演するのは、尾藤イサオ、三好鉄生、真木ひでと、ジャイアン山本、小松政夫、クニ河内、小坂忠、大和田伸也といった面々である。

 完成までに10年を費やしたアルバム「されどわれらが日々」。ライブはこの作品の発売を記念して行われるはずだったが、東日本大震災の被災地に少しでも元気を与えられればと、チケットの売上全額を支援金として寄付するチャリティライブに切り替え開催する。ライブを企画したプロデューサーの開田豊氏(61)=写真=に意気込みを伺った。

 ―まず、アルバムを作成しようと思った動機を教えてください

 50歳をなってから、カラオケに行っても若い子の歌っている曲が分からなくて。私が歌う曲とか、私が聴いて気持ちの良い曲がないなって実感して。だったら人が作ってくれるのを待っててもしようがないから、自分で作っちゃおうと思って。

 ―まずは自分たちが楽しめるものを

 自分が聴いて歌って気持ちの良い曲が欲しかった。そう思って詞を書き始めました。作曲はザ・ハプニングス・フォーのリーダーだったクニ河内さんに頼みました。

 ―クニ河内さんに制作を依頼をした理由は  高校時代にラジオから流れてきた曲で好きだったのは、ザ・ハプニングス・フォーの「あなたがほしい」だったんです。その曲のイントロがすごくきれいで、ゴスペルでやるんだったらあのイントロのパイプオルガンの音がほしいと思って依頼しました。

 ―完成までに10年が掛かりました

 10曲が完成したんですけど、この曲を10人の方に歌っていただくのは大変なことで。挫折もありましたが、クニさんから「10人それぞれ歌ってもらう企画が素晴らしいと思って賛同したんだよ」と言われ、もう一度勇気を振り絞って皆さんに声を掛けました。三好鉄生さんは「断る理由はありません」と快諾してくれましたし、大和田伸也さんのマネージャーさんも「そういう活動する方が大好き」と賛同してくださいました。会った人会った人に共感を頂きました。共感が根底にあることがすごく嬉しかった。おじさんたちを励まそうよと共感してくれたおじさんたちの集まりです。

 ―そうしたなかで震災が起きました

 あまりの衝撃に言葉を見失いました。どうしたら良いか分からないし、コンサート自体もやるべきかなのかと。慎ましく祈りを捧げているときなのか、勇気を出してみんなに元気を出せよと声をあげるべきかを苦しみました。最初はおじさんの応援歌ということで曲を作りましたが、震災にあって苦しんでいる人たちを応援できるのではないか、ライブをやって励まそうって。なにか行動することによって勇気付けられたら良いのではないかと思いました。

 ―作品を「団塊少年」の著書で知られる中洲次郎さんも聴かれたようですね

 中洲さんからは収録曲の「時の川は流れ続ける」や「声を聴かせて」はこの時節に勇気付ける曲として合っていると思う、と言葉を頂きました。時の流れに翻ろうされたけれども、ちゃんと生きていれば救ってくれることもあるだよ、って私たちが経験したこと、この曲が今の時節の応援歌として合っていると。その言葉を聞いてこの曲を歌う意味がある、歌う価値はあると思いました。

 ―最後に一言

 僕らも荒野から歩き始めました。当時はうまく説明しようないと怒りに似た悲しみが心を占めていました。今回の震災は未曾有のことでこれからどうなるか分からないけれど、日本中がなんとかしたいという気持ちに包まれ、そして自分の痛みとして受け止めていることを感じました。この応援歌が大空に響いてくれることを願いたいです。(編集担当:武田雄樹)



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