旅が趣味の米国人がつづるブログ「sherer-travel.blogspot」では、日本の仏教の聖地・高野山での思い出を記している。

 高野山は和歌山県にある標高約1000メートルの山々で、仏教の聖地として多くの人が訪れる。筆者は大阪を早朝に出発し、地下鉄や電車、ケーブルカーを乗り継ぎ、高野山に向かう道中、都会の騒々しさから高野山の静かな山々まで、さまざまな異なる風景を体験したと語っている。

 高野山には117ヶ寺あり、その約半数が宿坊を兼ねている。宿坊に荷物を置き、大急ぎで食事をするために町に向かった筆者らは、鳥肉を卵でとじたご飯を食べたとつづっている。卵は完全に調理されておらず、熱いご飯にかけることで、卵が固まると考えられた食べ物だったと興味深そうに語っている。

 12月の高野山は閑散期で、宿坊はほとんど貸し切り状態だったという。筆者は宿に到着し、靴を脱いでスリッパに履き替えた。その後、部屋に入るときにスリッパを脱いだが、部屋の洗面所には、またほかのスリッパがあったと混乱した様子をつづっている。

 高野山を探索するために宿坊を出て、奥の院の霊廟を訪ねた。そこは、真言宗の開祖である弘法大師が現在も修行を続けているとされ、僧侶が毎日食事と着替えを運んでいると聞き、神秘的な話に驚いた様子。

 さらに、浄水を頭に注いで仏の位に就くことを祝う儀式と、エジプトのイスラム教の浄化の儀式が非常に類似している、とガイドが語ったことが印象に残ったと記している。

 有名な寺院を巡り、宿坊に戻った筆者らは、夕食の食卓にイスはなく、あぐらをかくか足を折り曲げることにショックを受けたと語っている。寺院での夕食は仏教僧が食べる菜食で、すしからスープまですべての食事が、大豆や野菜で作られていたとつづっている。

 筆者は、高野山を訪れることで、日本の文化の深い部分に触れることができたと語り、神道と仏教に興味を持ったと締めくくっている。(編集担当:田島波留・山口幸治)



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