フランス2部(リーグ・ドゥ)に降格したグルノーブルとの契約をあと2年残す日本代表MF松井大輔。リーグはすでに開幕して3試合を終えたが、松井はようやく17日、第3節のアンジェ戦で今シーズン初出場。先発で75分間プレーした。

 グルノーブルのバズダレビッチ監督は試合前、移籍を希望しているFWダニエル・リュボヤと松井について、フットボール365に語っていた。

「2人の選手はクラブを出たがっている。しかしオファーがなければ、リーグ・ドゥであっても残る義務がある。契約は守らなくてはいけない。私も守った。松井大輔はグルノーブルでプレーできたからこそW杯に行けたということを忘れてはいけない。ただし、ほんとうに関心をもっているクラブがあるのなら、彼らは歓迎されるだろう。だから私はリュボヤを使っているし、松井も準備ができたら出場させる」。

 W杯出場に伴いチーム合流が遅れた松井だったが、先発で起用されたところを見ると、監督は「準備ができた」と判断したのだろう。しかし同時に、移籍期間の終了まで2週間を切ったことを考えると、残留の可能性が高まっているとの見方も捨てきれない。

 松井については、これまで国内外から複数のオファーがあったと伝えられているが、今回のバズダレビッチ監督に言葉を信じるなら、具体的な話は何も進展していないことになる。なお先週のレキップ紙には、松井がクラブの許可を得て「ある欧州のクラブ」の見学に出かけた、との報道があった。その際もクラブ関係者が「相手クラブの名前を公表できるほど交渉は進んでいない」と明かしていた。