ホームページに出たお詫び

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   女性専用車両に反対する団体のメンバーが京王線で同車両に乗り込んで女性客とトラブルになり、電車が緊急停止する騒ぎがあった。この団体では、「女性客の顔を手で押してしまった」と謝罪しているが、その活動を巡っては賛否が分かれている。

   この騒ぎが伝わったのは、ツイッターを通じてだった。

   東京都内のOLというユーザーが2010年3月26日夜、女性専用車両内で起きたトラブルの一報を携帯電話からつぶやいた。

ツイッターでOLが騒ぎを一報

「首から『女性専用車両から無理やり追い出したら刑法●条に違反します』ての下げて女性専用車両に乗ってきたため車内大揉め。車両あげて本気の総ゲンカ。怒号が飛び交ってます」

   このユーザーは、帰宅後とみられる翌日未明、さらにツイッターで続報した。それによると、乗り込んできた中高年の男性数人のうち1人が「女だけ専用車両があるなんておかしい」と主張したところ、女性客の1人が「言われても困ります! 鉄道会社に訴えて下さい!」と反論した。そして、別の男性が写真を撮り出すと、女性客と口論になり、この女性客は、男性が叩いたと主張し始めたのだ。

   さらに、また別の女性客が車内の非常ボタンを押したため、電車が一時ストップ。そして、次の駅で男性らが駅員から事情を聞かれたという。

   このつぶやきは反響を呼んで、100人以上が引用のリツイートをした。その後、ユーザーはその情報で、「女性専用車両に反対する会」という団体が京王線で26日に行うとサイト上で予告した「非協力乗車会」であった可能性を知り、ツイッターで報告している。

   この騒ぎは、2ちゃんねるでも話題になり、まとめブログ「痛いニュース」でも取り上げられた。

ホームページで、トラブルを謝罪

   2ちゃんの書き込みでは、団体の男性らについて、「一般客に迷惑なことは止めろよ」と批判するものから、「だから男性専用車両を作れとあれほど・・・・・」と擁護するものまである。女性客の主張などについても、「正論すぎる」「そんなことで電車止めんなよ」など様々な声が出ている。

   「女性専用車両に反対する会」の広報担当者は、メンバーの男性数人がトラブルの現場におり、それが京王線の明大前駅手前付近で起きたことを認めた。

「女性客がヒステリックに言ってきましたので、法律的に男性客の乗車を禁止できないと話しました。隣の車両と混雑に差があり、体が弱い人やお年寄りがすし詰めなのにこちらでは空いていると説明すると、その女性客は見ようとしませんでした。そこで、『あっちをご覧なさい』と、女性客の顔を手で押してしまったということです」

   同会ではホームページで、このトラブルを謝罪し、メンバーには会則違反で懲戒を行うとの一文を掲げた。それは、結果として手を出してしまったことと非常ボタンが押されたことについてだという。女性客の顔を押したメンバーは、警察に事情を聞かれたが、立件されなかったとしている。

   広報担当者によると、同会は、7年前に結成され、現在メンバーは、30代の男性を中心に100人以上いるという。痴漢対策は別に行うべきとし、性別だけで差別するのは人権問題と訴えている。乗車行動ばかりでなく、鉄道会社に抗議文を出すなどの活動もしているという。今後については、「トラブルは絶対に避けなければいけないですが、乗車などの活動は続けていきたい」と話している。

   京王電鉄の広報部では、トラブルについて、「報告は受けています」としたものの、その内容については、「お客さま同士のことですので、詳しくお話しはできません」と話す。女性専用車両については、男性乗車を拒む強制力はないことから、「協力をお願いしています」とだけ言っている。

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