イタリアでは、セリエAからC2までがプロクラブとして登録されている。合計で132クラブ、そのうち3部と4部に相当するセリエC1・C2は90クラブを抱えている。その中にはかつてセリエAで戦ったクラブも少なくないのだが、ほとんどは地方の弱小クラブだ。もともと財政基盤が弱い上に、近年の国内不況を受け、各クラブの財政危機はいよいよ隠しきれなくなっている。

 今季、セリエC全90クラブ中、22クラブの経営に不備・不正が発見され、1割以上にあたる11チームに勝ち点剥奪処分が下された。クラブ財政上の不備・不正とは、給料未払い、雇用保険不払い、会計の使い込みなどのことである。サッカークラブである前に、法人としての体を成していない。ランチャーノ(3部)というチームが剥奪された勝ち点は10点にも及んだ。