チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督が、守備陣の戦力整理に着手する可能性を示唆した。先日、バルセロナからブラジル人DFベレッチを獲得したチェルシー。これを受けて、グレン・ジョンソン、パウロ・フェレイラ、ラッサナ・ディアッラと合計4人の選手が控える右サイドバックのポジションで、モウリーニョは人員削減に乗り出す考えを明らかにしている。

「ウチのチームには各ポジションに必ず2人の選手が揃っている。ただ、右サイドバックは少しばかり多すぎるようだ。その内の誰かに対して興味を示すクラブが現われ、選手自身も望むのであれば、移籍を拒む理由はない」

 ポジションまで限定し、放出の可能性を示唆しながら、具体的な名前を挙げることは控えたモウリーニョ。しかし、ポルトガル時代からの秘蔵っ子として、チェルシー監督就任時にはイングランドにまで呼びよせたパウロ・フェレイラに関しては、放出の意図はないと断言している。

「パウロのことは非常に高く信頼している。彼は6年連続で私が指揮を執るチームに所属している。つまり、私が獲得したタイトルはすべて、彼も経験しているということだ。守備面で言うと、彼は私にとってのセーフガードのような選手。今シーズンは新たなチームに生まれ変わるために、ベレッチを呼び寄せた。ゲームの戦い方にも変化が出るため、右サイドでもこれまでにいなかった人材が必要だったんだ。それでも、パウロへの信頼は揺るがないがね」

フェレイラへの信頼を熱く語ったモウリーニョにとって、放出候補となるのはジョンソンかディアッラとなる。特にディアッラは、今オフに出場機会を求めて移籍の可能性を示唆しており、獲得クラブが現われれば、電光石火で退団が決まる可能性も十分にある。ベレッチ獲得後に、「移籍マーケットは8月31日までだが、我々にとってはもう終わっている」と補強の完了宣言をしたモウリーニョ。着々と人員整理を進める指揮官は、理想のチーム作りに手ごたえを感じているようだ。