いつ、どこに行っても「いじめ」の対象になってしまい、自分がやりたいことや仕事に就けず悩んでいるという人は少なくありません。無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』の著者で科学者のくられさんは、そんな方々に希望を与えるべく、いじめのきっかけとなる「異分子」と思われない方法をレクチャーしています。

新学期と心理学

そろそろ新年度。新年度といえば職場や学校(学年)が変わり、新しい環境に配置される人が多いことだと思います。

集団生活において、ある程度の環境順応性はあって損はありません。以前も「コミュ障」について書きましたが、コミニケーション能力というのはそもそも生まれつきではなくトレーニングで体得するものなので、もともとの得意不得意はあれ、結局自分は「コミニケーションには自信がある」と勝手に思ってる人が、セクハラ行為を無自覚でやっていたりするわけで、人間の距離感のとりかたというのは世代や時代に応じて変わるものなので、そこは自分も社会の中で不穏分子と思われないように日々研究しています(笑)。

また集団生活において「いじめ」というのも根本的な部分は、集団としての機能を果たすために、異分子を取り除くという人間の本能的なものから来ている場合が多々あります。社会性動物は人間から魚にいたるまで「いじめ」という弱者をさらに痛めつける行為が頻繁に起こります。

人間社会においては「異分子」と見なされるといじめを行う土壌が出来上がります。それはTwitterなどの炎上を見てもよく分かりますね。

集団において、その異分子にならないためには多くの方法がありますが、ともあれ誰でもできることとしては「挙動不審にしない」ではないでしょうか。

挙動不審というのは、感情が読み取れなかったり、強い不安を仕草から常に出していたり、視線が泳いでいたり、そうした感情の不安定さが全面に出ている状態を指します。

集団生活に置いて人間は感情を共有し、同調しようとする傾向があるので、この「不安定」というのは真っ先に異分子に認定されがちです。この手の「不安」についてはわりと簡単な対処法があります。

「自信を持つ」です。ここでいう自信とは自分が自分であるという自信で、他者と比べた自信ではないという点です。

片マユをうっかりそり落としてしまっても、ズボンの上にパンツを掃いてしまっても、自分はそういうものであるという自信を持って振る舞っていれば、

「この人はそういうオシャレなんだ…」

とさえ思わせる、自分で自分を認めることで挙動不審さの大半は落ち着きます。太っているのも痩せているのもそういう体型だから、とにかく自分を俯瞰で「認識」することが大事です。

前髪を少し短くしすぎたかも…とかで常に人の視線におびえているより、堂々とモヒカンのほうが異分子にはなりにくいのです。その上で自分の価値観は自分の価値観、それを他人に押しつけてはいかんと思いますが、自分を認識するということは意外と大事なことではないかと思います。

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