【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者を支援するとともに、慰安婦問題の解決に取り組む韓国の市民団体「韓国挺身隊問題対策協議会」(挺対協)は28日、被害者の河床淑(ハ・サンスク)さんが同日午前に敗血症のため死去したと発表した。

 河さんは1928年忠清南道瑞山市生まれ。1944年、洗濯をしてお金を稼げるという言葉にだまされ、慰安婦として中国に連行された。1945年の日本による植民地支配からの解放後も帰国することができずに中国で暮らし続け、2003年にようやく帰国した。2年半余り過ごした後、中国の家族の元に戻ったが昨年2月に大けがを負い、同4月に中国からソウル市内の病院に移送され療養を続けていた。

 2000年に日本で開かれた「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」では慰安婦の実態を証言した。

 韓国政府に登録されている慰安婦被害者239人中、生存者は36人に減った。