口の両端にある口角が炎症を起こし、腫れができたり切れて出血する“口角炎”。あの痛さもさることながら、口角の皮膚はとても薄いため、一度口角炎を発症してしまうとなかなか治らないのも悩みの種です。ここでは口角炎の原因と、口角炎を速やかに治すために必要な栄養素をご紹介しましょう。

口角炎の直接の原因はカビ? どうして口角炎になっちゃうの?

口角炎は口角の炎症によって起こります。口内炎になってしまうと、口をあけるのもままならないため、食事をするのもたいへんですよね。間違って大きく口を開いてしまうと、せっかく治りかけたものが、また裂けてしまうなんてことも。口角炎の原因はカンジダという真菌(カビ)によるものですが、次のような時に口角炎を発症しやすくなります。

□ストレス、疲労、睡眠不足
□ビタミンB6の欠乏

口角炎は不規則な生活や睡眠不足が続いた時にも発症しやすいのです。そんな時は、食生活も乱れがち。同時にビタミンB6の不足も口角炎の原因となっているのです。

口角炎を早く治したいなら、ビタミンB6の摂取が有効!

口角炎で病院に行くと、カンジダの作用を抑える抗生物質やビタミンB群が処方されます。病院に行く時間がないという時でも、ビタミンBを多めに摂取することで、口角炎を改善することができます。特に積極的に摂取したいのは、ビタミンB6。ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に係わるビタミンですが、不足するとアレルギー症状や抑うつ感が出やすくなります。ビタミンB6を多く含む食材は、カツオ、マグロ、サンマ、イワシ、鮭などの魚類や牛もも肉、サツマイモ、バナナなど。これらの食品を意識して食べてみましょう。

ビフィズス菌がビタミンB6を増やす!

ビタミンB6は、大腸にいるビフィズス菌などの腸内細菌によって合成され、吸収されます。そのため、普通の食事をしていれば欠乏することはありませんが、口角炎を早めに治したい時は、ビタミンB6を含む食品を食べるだけでなく、ビフィズス菌が含まれるヨーグルトや乳酸菌食品などを多めに食べるとよいでしょう。食物繊維やオリゴ糖は、ビフィズス菌などの善玉菌のエサになり、増殖させる働きがあります。食物繊維は腸内環境の改善にも有効。ビフィズス菌と一緒に穀類やイモ類、海藻類などの食物繊維が多い食品も多めに食べましょう。オリゴ糖が豊富な食品は、大豆、バナナ、牛乳などです。


writer:岩田かほり