人間関係にヒビが入ることも!メールコミュニケーションでミスを防ぐ

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言ったことが相手に伝わっていなかったり、言い間違いや聞き間違いがあったり…仕事の場でこうしたミスコミュニケーションが重なると、人間関係にヒビが入る可能性も。

人材育成やスキルアップのセミナー講師として活躍する新井淳子さんによると、「コミュニケーションで大切なのは自分が言いたいことを伝えるだけではなく、相手の目や動作を観察しながら伝えること」とか。

「目や動作には、言葉にしない相手の反応が表れるもの。そこを読み取る観察力を磨くことで、ミスコミュニケーションを減らすことができます」(同)

相手の目や動作を観察しながら伝えると時計をちらちら見たり、手をせわしなく動かしたりしていることに気づき、「今別のことを考えていて話を聞いていないな」といったことが読み取れるはず。

相手に確かに情報を伝達するためには、メールを利用するのもおすすめ。活字で確認できるので聞き違いや思い違いを防ぎ、資料を共有することで誤解を避けることができる。また、送受信記録が残るため、「言った」「言っていない」というトラブルも避けられるはず。

さらにメールは送信前に読み返せるので、相手の立場に立ったメールの内容になっているかどうかを、確認することができる。直接話すによりも説明不足や言い忘れといった事態が起こりにくい。忙しいときでも、送信前にメールを読み返すことはトラブルを防ぐことにつながるので省かないで。

「ただし、メールを発信した=連絡した、とはならないと肝に銘じてください。メールを送ったタイミングや返信がない時点で、メールを送っている旨を口頭で話して、念押しをしましょう」(同)

またメールコミュニケーションでは、あいまいな表現は避けるのも意識したいこと。例えばAさんがBさんに○○の件でメールが欲しいと送り、Bさんは『今手が離せないので少し待ってほしい』と返したとする。30分後、Aさんは『もう30分も待っているのに』と怒り出したけれど、Bさんからすれば『まだ30分しか経っていないのに』という感覚。人によって『少し』に対する感覚も違うというわけ。

「『少し』『たくさん』といった言葉は可能な限り数字に置き換えたり、『なるべく早く』といった言葉も具体的な日時を伝えたりすると人による感覚の差をなくすことができます」(同)

顔を合わせたコミュニケーションとメール、上手に併用してスムーズに仕事を進めよう。

新井淳子
オフィスフローラン代表。日本プレゼンテーション協会認定講師、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー。職場の課題発掘と人材育成、モチベーションアップなどを図るコンサルティングやセミナー開催などを行い、スキルアップのサポート役として多方面で活躍中。