脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「私は、真理が知りたい、」と題した動画を公開した。動画では、自身が抱く「真理を知りたい」という根源的な欲求を出発点に、AIの進化がもたらす学問の融合、そして人生における果てしない探求の意義について深く語っている。

「生きるとはどういうことか」「時間が経過するとは何か」といった自己意識やクオリアに関する疑問を持ち続けているという茂木氏。日々の生活の中で多様な人々と出会い、好奇心の赴くままに様々な経験をしていると明かし、これらすべての体験がデータを集める作業であり、「そもそもこの世界って何ですか」という真理の理解につながっていると語った。また、「『これが真理だ』って言って、それを周りに吹聴してる人ってか押し付けてる人ってのは、目も当てられない」と述べ、真理とは簡単に掴めるものではないと強調した。

さらに、昨今のAI(大規模言語モデル)の進化に触れ、「自然言語の持っているプログラム性というか、知能基盤性ってことが明らかになったことはすごく衝撃的」と指摘。イギリスの物理学者・小説家のC・P・スノーが提唱した自然科学と人文科学という「二つの文化」について、「最後は同じになっていくんだよねという見通しが、なんとなく人工知能で見えてきている」と分析。言葉による世界の理解と、数学的な理解がどこかで収束していくという壮大なビジョンを示した。

また、孔子の「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」という言葉や、一日でも長く生きたいと願った小林秀雄のエピソード、ジェイムズ・ジョイスの文学作品などを引き合いに出し、いつ終わるかわからない人生の中で学び続けることの尊さを力説。最後は「ありとあらゆる自然言語、数学、シミュレーション、AI、ありとあらゆるもの、あるいは自分自身の経験。そういうものありとあらゆるものを総動員して真理に近づけたらいいな」と述べ、生涯をかけて世界の謎に迫り続ける姿勢を鮮明にした。

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