今も昔も、大人たちは若者に「夢を持つのはいいこと」だと語り続けてきた。確かに、夢のある人生は刺激的で、充実し、輝いているように見えるが、現実はどうなのだろう。実際、成人すると「いつまでも好き勝手して生きてはいけない」「大人になって落ち着け」という暗黙の了解、社会的なプレッシャーもあるようにも感じられる。数十人のバンドマンに取材し、その実態をまとめた書籍『夢と生きる バンドマンの社会学』(岩波書店)