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これによってモバイル広告事業の迅速な強化を目指す

ヤフーは、アプリ開発者やアプリ販売会社の間で広く使われている広告・分析会社、大手Flurry Mobileを買収すると発表した。

Flurryの買収はヤフーにとって非常に重要なステップになるだろう。Flurryは、モバイル・デバイス利用状況データの収集・解析事業において際立った存在となっている。UpsightやLocalytics、Distimo、Mixpanerlのようなサードパーティ、さらに言うとグーグルやアップルによる分析よりも優れているのだ。

ヤフー最高経営責任者(CEO)のマリッサ・メイヤーは、同社の目標を「モバイルファースト」と定め、ここ2〜3年の間にモバイル関連のスタートアップを買収し、モバイル・ポートフォリオの充実を図っている。同社が発表した最新の損益計算書によれば、ヤフーのモバイル・アプリと検索サービスの月間ユーザー数は4億5000万人だったという。

ヤフーによるこれまでの買収同様、Flurryの長期的見通しは不透明である。同社はメイヤーCEOの下でスタートアップを買収し、人材と知的財産を確保した後は廃業にするというパターンを繰り返している。

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ヤフーの広告技術担当シニア・バイス・プレジデントを務めるスコット・バークは、同社公式TumblrアカウントでFlurry買収について見解を示した。彼によれば、Flurryによってヤフーのモバイル広告事業をさらに強化していくとのことだ。

また、バークは、「買収契約の締結後も、Flurryのチームのビジョン、ミッション、フォーカスなども、それから所在地も変更する予定はありません。Flurry の商品・サービスは、ヤフーのサポートと投資により、さらに技術革新し続けるでしょう」とも述べている。

ヤフーは、モバイルアプリ世界のあらゆる情報を獲得する手段を得たと言える。Flurryは、どのアプリ・カテゴリーにおいても膨大なデータを所有している。同社によれば、約17万人の開発者らがFlurry Analyticsを利用しているという。そして1日当たり世界中の約14億台の携帯端末から、約55億のアプリ・セッション(アプリの起動・使用・終了動作)を受信しているということだ。また、バークは、個人のスマートフォンにおいて、平均7つのアプリに対してFlurry Analyticsが使用されていると説明している。

Flurryは、その膨大なデータによって、モバイル業界のあらゆるトレンドを最も的確に示すことができる。例えば、Flurryであればモバイル・アプリ利用頻度の増加をウェブ利用状況と比較したり、どの出会い系アプリが男性に最も人気であるかといった、幅広い分析が可能なのだ。同社のモバイル・データ報告書は、ここ数年間における、アプリの傾向や利用状況を知ることのできる重要な数値を提供している。

買収額は未公表だが、関係筋によると、3億ドル〜10億ドルといわれている。

トップ画像(Simon Khalaf)提供:Madeleine Weiss

Dan Rowinski
[原文]