「iPadの終焉」にはまだ早い
iPadの販売不調はなぜこのデバイスの終わりを意味しないのか
発表されたアップルの4月から6月までの四半期決算は好調だった。売上高は374億ドル(前年は353億ドル)、最終利益は77億ドル(前年は69億ドル)で増収増益という結果となっている。
しかしCEOのティム・クックや新しいCFOルカ・マエストリ、そしてその他アップル社員達が手放しで喜べない問題が1つ存在する。続いているiPad販売の不調だ。
減少を続けるiPadの販売
一年前と比較して、四半期ベースでiPhoneの販売台数は20%上昇して3250万台、Macについても18%の増加となっている。しかしながら、iPadの販売台数は前年から9%落ち込み1330万台に止まっている。つまり、iPadの緩やかな減少傾向は続いている。
2013年7月から2014年6月までの過去1年間で、iPadは6980万台販売された。これはその前の1年間(販売台数は7100万台)から1.7%の減少という結果となる。
今のところクックは、このiPadの明白な販売不調に関するいかなる懸念の声も払いのけている。彼はiPadの販売について、例えそれが「周囲の期待には届いていなくても」、少なくとも「アップルの想定の範囲内である」と顧客の満足度やBRIC国(ブラジル、ロシア、インドおよび中国)への進出を引用しながら語っている。
ティムは何を作っているのか?
右肩下がりのグラフやCEOの現実から目をそらしたような発言は、一般的にはその製品の将来にとって良い前兆ではない。しかし、iPadはこのルールに当てはまらない可能性もある。
iPadに関する最新の噂がもしその通りならば、iPadの販売は今年の終わり、特にホリデー・シーズンごろに増加するだろう。より薄くなった「iPad Air mini」と「12.9インチのiPad Pro」は、クリスマスの前には恐らく出荷される予定だといわれている。
従って、アップルのタブレットについて結論を出すのはまだ早い。たしかに競争は激しくなってきている。しかし、その噂が真実であるなら、これら2つのデバイスはiPad miniが最初に導入されてから2年ほど経過した今年の終わりごろに、アップルの生産ライン全体に大きな変更をもたらすことになるだろう。
トップ画像提供:GDS-Productions
Adriana Lee
[原文]