試合 :プレミアリーグ 第36節
開催日:2014年4月26日
結果 :マンチェスター・ユナイテッド勝利
スコア:「4−0」
得点者:ルーニー×2 マタ×2


マンチェスター・ユナイテッド

FW ルーニー
MF 香川真司 ウェルベック バレンシア
MF クレヴァリー キャリック
DF エヴラ ヴィディッチ ファーディナンド ジョーンズ
GK デ・ヘア

FW エルナンデス
MF ヤング マタ バレンシア
MF ルーニー キャリック
DF エヴラ ヴィディッチ ファーディナンド ジョーンズ
GK デ・ヘア


ギグス暫定監督の初陣。どのようなスタメンを選ぶのか注目されたが、香川とクレヴァリーがスタメン、マタがベンチ、フェライニとヤヌセイはベンチ外、という事になった。とりあえず、ファーガソン時代に一度戻した、という事かもしれない。マタやフェライニやヤヌセイが悪いという事ではないが、リセット、リスタート、という意味では、悪くない方法だったと思う。まずは優勝した昨シーズンにベースを戻し、そこから組み立て直す。ギグスは暫定監督なので、来シーズンには新しい監督になっているのかもしれないが、この試合も含めた残りの4試合の結果次第ではどうなるのかわからない。そういう意味では、来シーズンもやるつもりで考えた方が良いと思う。

相手が残留争いをしている17位のノーウィッチ・シティだったという事もあるが、フレッシュな気持ちで選手がプレイしているように見えたマンチェスター・ユナイテッドがボールを支配し、攻撃でも守備でも良いパフォーマンスだったマンチェスター・ユナイテッド。ただ、やはり数日でいきなり何もかもが良くなるというのは余程でなければ有り得ず、前半の途中からは少し停滞したような感じもあった。しかし、前半41分にウェルベックがPA内で引き倒されてPKを獲得すると、そのPKをルーニーが決めてマンチェスター・ユナイテッドが先制。それでやっと少し停滞していた空気が消え去り、後半へ向けて良い空気感で前半を終える事ができた。

そして、後半に入ると、後半3分にルーニーが軸足を滑らせながらも素晴らしいミドルシュートを決め、後半18にはウェルベックとの交代でピッチに入っていたマタが3点目を奪い、これでマンチェスター・ユナイテッドが勝利を確実なものとする。更には、後半20分に香川がヤングと交代となってからは少し流れが悪くなったところもあったが、後半28分に再びマタが得点を奪い、試合はそのままスコア「4−0」でマンチェスター・ユナイテッドの快勝、という結果になった。生まれ変わったというよりも、ファーガソン時代に戻った、という感じで、まだ1試合であるし相手も強くなかったのであれだが、とりあえず重い空気は消えたような印象だった。

香川についても、引き続き攻守において良いパフォーマンスを見せ、ルーニーの1点目は香川の動きが良いスペースメイキングになったと言えるし、その前にもその後にも何度も得点チャンスを作っていたし香川が得点を取るチャンスも作っていたし、W杯へ向けても調子を上げてきているような気がする。やはり得点は欲しいところだが、それ意外の部分での貢献度はとても高いので、今季ノーゴールだったとしても気にする必要はないと思う。また、いつものように香川がいなくなってからマンチェスター・ユナイテッドは流れが悪くなったが、その事も香川という選手の存在の大きさを示していると言えるから、そこには自信を持っても構わないと思う。

ファン・ペルシとルーニーは言うまでもなく、他にも、ウェルベックやエルナンデスという、多くの得点を決められる選手たちは存在しているので、そこまで香川が多くの得点を取ろうとする必要はない。そこはやはりドルトムント時代とは違う。今のマンチェスター・ユナイテッドというチームでは、ドルトムント時代よりも更にビルドアップやチャンスメイクや守備という部分の仕事が香川には必要とされていて、そこは香川自身だけではなく香川のファンも理解しておかなければならないと思う。ポジションがトップ下ではなく左SHであるならば尚更そうで、そこはザックジャパンでも同じだと言える。重要なのはチームを勝たせる事。やはりそれが然りなのではないだろうか。