東京電力福島第一原発のタンクから大量の放射能汚染水が漏れ出した問題で、韓国海洋科学技術院は30日、放射性物質が韓国の沿岸に到達するまで10年程度かかるとの研究結果を発表した。複数の韓国メディアが報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 東京電力福島第一原発のタンクから大量の放射能汚染水が漏れ出した問題で、韓国海洋科学技術院は30日、放射性物質が韓国の沿岸に到達するまで10年程度かかるとの研究結果を発表した。複数の韓国メディアが報じた。

 同院は汚染水の拡散モデルを中国の第一海洋研究所と合同で研究した。発表によると、原発から流出した汚染水は黒潮に乗って東へ拡散し、4−5年後に米国やカナダ沿岸に到達した後、6年以内に太平洋全体に広がると予想した。韓国の沿岸には10年後に到達するという。

 一部の分析モデルでは、朝鮮半島へ流れ込む海流に汚染水が合流した場合、早ければ来年にも韓国沿岸部に到達するとした。

 同院は、韓国の海域に放射線物質が流れ込んでも1リットルあたり0.01ベクレル程度で、海水の放射性物質濃度の平均値である2ベクレルの200分の1程度と非常に微量であると推定。水質や水産物に影響を与える可能性はないとの見方を示した。(編集担当:新川悠)(イメージ写真提供:123RF)