先月26日、千葉ロッテマリーンズ・井口資仁は、東北楽天ゴールデンイーグルス・田中将大からホームランを放ち、日米通算2000本安打を達成した。

NHK「サンデースポーツ」(4日放送分)では、そんな井口に対し、大学時代の先輩であり、福岡ダイエーホークス時代のチームメイトでもある現野球解説者・小久保裕紀氏がインタビューを行った。

「お前に聞いて驚いた一言があんのやけど、“僕、緊張したことないんです”って俺に言うたことあんのよ。緊張せえへんの?」と尋ねる小久保氏に、「逆なんですよ。そういう場面になればなるほど嬉しくてしょうがない。打ってやろうとか、ヒーローになれるとか、ワクワクしてくる」と答えた井口。日本での2000本安打も残り約480本強となっていることについては「家で子供がカウントダウンボードを作ってくれているんですけど、達成して帰ってきたら、(日本の)2000本までのカウントダウンボードに変わっていたのでビックリした」と苦笑い。

また、2002年には.259だった打率が、翌年以降.340(2003年)、.333(2004年)まで上昇し、一躍トップ選手の仲間入りを果たしている井口。この変化を小久保氏が「視聴者の人も“あの一年に何があったの?”って知りたいと思って・・・・・・」と話すと、井口は「一番はタイミングの取り方ですね。当時、王監督にバッターは後手じゃない。ピッチャーのタイミングに飲まれるなって言われてて、少しでもはやくタイミングを取るように。タイミングを取って自分の中で(ボールを)待てる。最後の最後までポイントの広さを求めていこうと。バットの芯だけじゃなくて、バット全部を使ってヒットできるように。今までの1.5倍くらいの幅はできたと思う」と説明。さらに「家に帰って、ご飯食べながらパソコンと睨めっこして、悪い時と比較してどうなっているかっていうのを常にインプットするようにしています」と、たゆまぬ努力も明かした。

さらに、インタビューの後半では「個人的な目標は今は浮かんでこない。とにかくリーグ優勝」と語る井口に対し、「いっつもベンチの真ん中におるんよ。あれはこだわり?」と尋ねた小久保氏。

井口は、「ロッテというチームを変えたくて。常にベンチにいようと思って。今までのチームは守りから帰ってきたら裏で着替えてゆっくりして。出てない人も出ている人も、あんまりベンチにいない感じが多かった。僕は常に真ん中に座ろうと思って、この5年間。今はこの2〜3年で若い選手が横にどんどん座ってくれるようになって」とその理由を語り、「ロッテを本当にAクラスにいるようなチームにしたい。8月、9月はパ・リーグが勝負の月なので、そこでいかに勝てるか。最低でもクライマックスに入れるように。目指すところはリーグ優勝ですけど」と意気込んだ。