中国版ツイッターである微博で最新ニュースを伝える微天下(アカウント名)が、麻生太郎副総理兼財務相が憲法改正をめぐってナチス政権を引き合いに「手口に学んだらどうか」などと発言したことを撤回したことを伝えた。(写真は「CNSPHOTO」提供、2009年6月に訪中した際に王岐山氏と会談した麻生太郎氏)

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 中国版ツイッターである微博で最新ニュースを伝える微天下(アカウント名)が、麻生太郎副総理兼財務相が憲法改正をめぐってナチス政権を引き合いに「手口に学んだらどうか」などと発言したことを撤回したことを伝えた。

 麻生副首相は7月29日、憲法改正についてドイツのナチス政権時代に言及し、「ワイマール憲法がいつの間にか変わっていたが、あの手口を学んだらどうか」と述べた。また靖国神社参拝について「国のために命を投げ出した人に敬意と感謝の念を払わないほうがおかしい。静かにお参りすればいい」と発言した。

 同発言に対し、ドイツや米国、中国などから批判が殺到したが、麻生氏は自身の発言について「誤解を招く結果となったので撤回したい」と述べた。

 微博ユーザーからは「日本人は詐欺師だ。言っておきながら撤回するなんて、腐った根性の民族だな」、「日本政府は恥知らずな政府。すべての中国人の唾を吐きかけてもまだ足りない。いつか小日本は滅びろ」、「日本の政治家は恥知らずで気分が悪くなる!」など、日本を非難するコメントがズラリと並んだ。

 一度述べたことを撤回することに反発する人も多く、「放屁をしてから回収するのかよ! 日本人は変態の極みだな!」、「口に出した言葉は撒いた水と同じ。どんなに誤魔化しても意味はない」などのコメントがあり、やはりよく考えてから話すべきということだろうか。

 また、「ナチスに反対だったら、なぜデリケートな話題に触れるんだ? なんだか誤魔化している感じがする」という疑いのコメントも。

 しかし、「オレ達の政府のほうがナチスよりもずっとヒドイけどね」というユーザーもいて、政治的な話題になると、微博では大抵、中国政府を直接もしくは暗に批判するコメントが出るのが興味深い。(編集担当:畠山栄)(写真は「CNSPHOTO」提供、2009年6月に訪中した際に王岐山氏と会談した麻生太郎氏)