いまや誰もが認める“日本球界のエース”といえば、東北楽天ゴールデンイーグルス田中将大だろう。26日には劇的なサヨナラ勝ちにより開幕14連勝を達成、2005年に斉藤和巳(ソフトバンク)がマークした日本記録=15連勝にあと1勝と迫った。

30日、日本テレビ「NEWS ZERO」では、「開幕14連勝の秘密」として、野球解説者・長嶋一茂氏が聞き手となって行われた田中のインタビューが放送された。

「奥さん(里田まい)の食事だったり、ブログのことを取り上げられたり、すごく美味しいんですけど。バランスも考えてくれて本当に有り難い」と切り出した田中は、前述したロッテ戦(サヨナラ勝ち)についても「チームが、自分が投げた試合で勝つっていうことが一番大事なので。そこを重視してやっています。14勝目を挙げた時も、6回に井口さんにホームランを打たれて。そこで気持ちが切れて、自分が打たれたのに勝手に気持ちが切れてしまったら一番いけない。どうやったらチームが逆転するようにもっていけるのかなって考えて、自分が出来ることは7回、8回、9回、リズムよくテンポよく3人で抑えて帰ってくること」と語り、全ては“フォア・ザ・チーム”に徹した結果とした。

また、今季はピンチの場面で強さを見せている田中。得点圏にランナーを背負った際の被打率は.160、満塁時は12打数0安打に抑えているが、その要因を「気持ちの入り具合だけ。ランナーがいない時は普通に投げてる。ランナーが出ると気持ちの部分で入るので、投げる球も変わってくる。自分で変えようと思って、変えているわけじゃなくて、自然に(気持ちが)入ってボールの威力も増している。その中でただ力むだけじゃ失敗すると思うので、テンション上げていく部分でも“こういうミスしちゃダメ”だとか、頭に入れてやっている」と説明した。

さらにエースとして臨んだ「2013 WBC」に話が及ぶと、「あれほど苦しい思いをしたことはなかった」と振り返った田中は、「WBCの時に、自分なりに悩んで考えたんですけど、勝たなければいけない。先発をしても、はやい回に点を獲られると2回とかで替えられてしまうので絶対抑えたいという気持ちが強過ぎて、自分のピッチングを見失っていたというか、そこに重きを置いて投げれてなかった。今持っている力を出して、それで抑えられなかったら、自分の力が足りなかったんだと自分に言い聞かせることができた時に開き直りました」と、この時の経験もまた現在の活躍に生きていると明かした。