本田は、悪い結果が残ったときには「情熱は足りているか?もっとやれたんじゃないか?」と自分に問いかけるという。 (撮影:フォート・キシモト)

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1日放送のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」では、サッカー日本代表MF本田圭佑が登場。「新たなる闘い 500日の記録」と題し、3月に放送された映像の特別編が放送された。

2011年8月に右膝半月板を損傷して以降、過酷なリハビリと葛藤、そして復活に至るまで。誰よりも成長と成功を願う「世界一あきらめの悪い男」が、いかに逆境に立ち向かい、日本をW杯出場に導いたのか。

モスクワの地での密着取材の中で、本田は熱い胸の内を吐露する。選手生命を左右するような大ケガをもチャンスと捉え、「神様がもっとトレーニングしろと言っている」と自らに言い聞かせ、「うまくいかなくなったときに、みんなちょっと疑うと思うんです。でもその時に、いかに自分を信じられるか。信じることは僕にとって希望そのものなんです」と言い切る。

少年たちを前にしたサッカースクールで「サッカーでうまくいかなくなったときはどうしたらいいですか?」と質問されれば、「サッカーはうまくいかない時のほうが多い。うまくいった時のことを思い出して、また次の機会にうまくできるようにまた準備をします」と答え、講演に訪れた関西大学の学生の前では、「物事を逆側から見れば、ネガティブなこともポジティブに捉えられるようになる。その訓練をしてください」と語りかけた。

本田語録とも言える熱い言葉の先には、ビッグクラブに移籍して、そこで活躍し、さらなる成功を収めるという、本田が少年時代から見続けてきた夢がある。これまでビッグクラブ移籍の噂が数々囁かれながら、実現にこぎつけることはできなかった。今夏、イタリアの強豪ACミランやプレミアリーグのエヴァートンなどからオファーがあるとされるが、果たしてモスクワを飛び出すことはできるのか。可能性のほどは定かではないが、どんなクラブ、どんな環境になるにせよ、強い信念を持ち続ける本田の目線がブレることはない、というのだけは確かだろう。