よりシャープになったフロントマスク。近年のマツダ顔になりました。


スカイアクティブや低燃費に注目が集まるデミオですが、進旧乗り比べて新型は非常に進化していたので、その印象をまとめます。 


スカイアクティブには専用のバッチが備わります。


試乗したのは新型の「13スカイアクティブ」ですが、まずシートが良くなりました。内部構造を代えたと言うことですが座り心地が良くなっています。硬すぎず柔らかすぎず、良い感じです。


リヤにはLEDコンビランプとルーフスポイラーを採用。


そして走った感触も非常に良いです。今回のマイナーチェンジではボディやサスペンションなどに大幅に改良を加えたということですが、ステアリングを操作した分だけクルマが向きを変えてくれる感じで、自分の操作とクルマの挙動に一体感があります。


またリヤ(後輪)の落ち着きも好印象。安定感が増しています。


ブルーのカバーがスカイアクティブの証です。


エンジンは2000rpm付近でトルク細くて、アクセル操作に対して鈍感になる感じもありましたが、そのあたりは新しいCVTが補ってくれて、速度コントロールで気を遣う場面もありませんでした(おそらくそのあたりの理由は山本晋也さんのコチラhttp://clicccar.com/2011/07/24/44935を参照)。


電動パワーステアリングのアシストも滑らかで、個人的にはもう少し重い(アシストの少ない)ほうが好みですが、非常に運転しやすいです。


加えて静粛性も増しています。これは新型が新しいタイヤなのに対して旧型(13C-V)は古いタイヤだったせいかもしれませんが、乗り比べると静かでした。


つまり旧型は自分のステアリングの操作に対して曲がりすぎるような感がありましたが、新型は操作に対して違和感がなく、いろいろな場面で思い通りのドライブが楽しめます。


旧型では中速や高速でコーナーを曲がっている時に、アクセル開度を変えるとリヤの安定性が心許なく感じられるシーンがありましたが、新型ではどっしりしていて、こちらのほうが好みです。


もしかしたら旧型のほうがスポーティに感じられるかもしれませんが、旧型よりも良い意味で鈍感な新型のほうが、誰でも運転しやすいと言えるでしょう。


i-stop装備のアクセラなどはバッテリーを2つ積んでいましたが、デミオは大型の1つになっています。交換の際の値段が気になりますが、まだ未定だそうです。


まとめますと、いつでもスポーティだった旧型に対して、新型はドライバーの操作次第でのんびり走ることもスポーティに走ることも選べるようになった感じです。


マツダは今回のマイナーチェンジで新型ではなくて新世代という言葉を使っていますが、やんちゃ坊主から一皮むけて、大人になったような感じでした。


最後に燃費も報告しておきましょう。2名乗車で箱根の一般道を約20km走った燃費は19.9km/h。非常に燃費が良いと感じました。


カタログ燃費が30.0km/Lですから約66%ですが、アップダウンの激しい箱根の峠道をエアコン使用でこの数字は、経験上立派だと思います。


燃費計の数字。このほか瞬間燃費や平均車速、以前紹介したi-DMなどもここに表示されます。ちなみにエンジンを切る前に、ドアを開けてしまうと、ドア開きの警告になってi-DMの点数が見られません。要注意!


もちろん運転(運転者)次第でもっと良くなるでしょうから、是非自分で確かめてみてください。


比較試乗したマイナーチェンジ前の13C-V。


【画像がすべて見られない方は】http://clicccar.com/2011/07/25/45582


(佐藤みきお)




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