写真/平岡純

写真拡大

WGCキャデラック選手権はタイガー・ウッズとフィル・ミケルソンの同組対決がどうなるか、タイガーの復活優勝はあるのか、世界ランク上位を占めつつある欧州勢が勝つのか等々、開幕前から話題が絶えなかった。

東日本が大震災に襲われたのは大会2日目の朝。出場選手も関係者もメディアも日本の惨状を気遣い、ギャラリーは日本人選手たちに温かい拍手を送ってくれた。ゴルフというスポーツを介してアメリカや世界の人々が日本に与えてくれた激励は心温まるものだった。

最終日の大詰めはニック・ワトニーとダスティン・ジョンソンという若手アメリカ人選手どうしが優勝を競い合い、ワトニーの勝利。注目された初日と2日目の「タイガーvsミケルソン」は、期せずして3日目まで続いたが、どちらも振るわぬ展開に米国ファンはがっかり。しかし最終日に66をマークして10位タイに浮上したタイガーの今後には、ほんの少し期待が持てそうな気配も見える。

それにしてもタイガーの不調は長引いている。米メディアの間では、その原因が昨夏からタッグを組んだ新コーチのショーン・フォーリーにあるという見方が強まりつつある。「コーチの教え方、導き方が悪いからタイガーがなかなか復活できない、勝てない」――長年のタイガー番記者たちの多くが、フォーリーを批判している。

「そのあたり、キミはどう思っているのか?」番記者からストレートにそう問われたタイガーは「教え方は間違っていない。ただフォーリーは僕のような選手を教えるのが初めてだから……」と新コーチを擁護した。が、タイガーの不調がさらに続き、マスターズも不調に終わったら「タイガーはフォーリーを解雇するのではないか?」と番記者たちは見ている。

不調であっても、やっぱりタイガー人気は高い。同大会の会場となったフロリダ州ドラルのTPCブルーモンスターでも一番多くのギャラリーを引き連れていたのは相変わらずタイガーだった。だが、その人気も、不調があまりにも長引けば、いつかは下降し、途絶えるだろう。いくらタイガーが「出る試合はすべて優勝を目指す」「スイング改造はいい方向に向かっている」と強気発言を続けても、結果が出なければファンはやがて離れる。最終日のサンデー・レッドシャツは試合ごとに色あせていきつつある。

絶大なるタイガー人気を維持する上でカギになるのは今季最初のメジャー、4月のマスターズだ。オーガスタでどんなゴルフを披露できるか。優勝争いに絡むことはできるのか。再びメジャーで勝利することはできるのか。新コーチの進退もマスターズの成績次第となりそうな気配だ。(舩越園子/在米ゴルフジャーナリスト)