胸のGGのシンボルマークも誇示し、K-1 WORLD GPとKickboxing World Seriesを掛け持ち出場する"覚醒した"グーカン・サキ

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2日(土・現地時間)、韓国のソウルで行われたK-1 WORLD GP FINAL16で、アリスター・オーフレイム、セーム・シュルト、グーカン・サキが勝ち上がり、9日(土・同)米国サンノゼのストライクフォースではマルース・クーネンが女子世界ウェルター級王座獲得と勢いに乗るゴールデン・グローリー。

そのゴールデン・グローリーが主催するキック&MMAのビッグイベント「Glory Full Tilt Poker Kickboxing & MMA World Series 2010-2011」の開幕戦が16日(土・同)に迫っている。ヘビー級キックボクシング=K-1ルールと、MMA=修斗ルールの8人トーナメントは、今週末にオランダのパッセンジャー・ターミナル・アムステルダムで一回戦を行い、準決勝は1月30日にベルギーのシャルロワ、決勝は4月2日が開催予定日となり、現在開催地の決定を急いでいる。

優勝すると決勝戦のファイトマネーに加え優勝賞金13万ドル、計15万ドル(約1,231万円)を手にすることができる両トーナメント。

この多額の優勝賞金を目指して戦うトーナメント初戦のカードは既に決定している。キックではグーカン・サキがK-1と並行出場となり、その相手は強敵ブリース・ギダンだ。

ギダンは3月のイッツショータイム・ミラノ大会で、現ショータイム世界ヘビー級王者ヘスティ・カラケスを破っているフランス人キックボクサー。元はジェロム・レバンナのスパーリング・パートナーで、現在はメジロ・ジムでアンドレ・マナートの指導を受けている。

ジェロムがカラケスの所属するドージョー・チャクリキで練習するようになったのも何か因縁めいたものが感じられるが、オランダ流対角線コンビネーションの精度で、キダンのソレはジェロムを大きく上回る。

非K-1 WOLRD GPファイターのなかで、最注目がこのギダンといえる。この他、混戦欧州ヘビー級戦線にあって常に注目されるアンデウソン・シウバと、ムラッド・ボウジディ。5月のイッツショータイム・アレナ大会で対戦し、ボウジディが判定勝ちを収めているが、この両者の再戦も行われる。

一方、心配なのがK-1 FINAL16でダニエル・ギダに壮絶なKO負けを喫したエロール・ジマーマンだ。敗戦からわずか2週間で、2月にアンデウソン・シウバを破っているアドナン・レジョビッチが待つリングに上がることはできるのか。

修斗ルールが用いられるだけでなく、プロ修斗ミドル級公式戦としてカウントされる76キロMMAトーナメント。戦極で五味隆典を破ったセルゲイ・ゴリアエフの対戦相手が未定となっているが、これは出場がほぼ決まっていたポール・デイリーがストライクフォースと契約したため。

その後、パンクラス・ウェルター級王者の宇良健吾ら日本勢や韓国勢にも声が掛かったようだが、あまりにも準備期間が短く、結局のところオランダ、あるいはベルギー勢に落ち着きそうだ。

トーナメント以外にスーパーファイトが2試合ラインナップに加わっているが、サヒン・ヤクートとのビッグファイトに挑むニキー・ホルツケンもまた、9月のイッツショータイムでロシネ・オグズニに1RKO負けを喫したばかりでコンディションに不安が残る(というよりも、本来出場は許されない)。

コンディション的に問題があるのは、もう一つのスーパーファイトに出場予定のマルース・クーネンも同じだ。前述のように9日にサンノゼで世界王座についたばかりの彼女が、9時間も時差もあるアムスで、1週間後のファイトが可能なのか。

この他、MMAトーナメントでベルギーのトミー・デュプレと対戦するスウェーデンのダヴィッド・ビエルクヘイデンも、同トーナメント出場後の10月29日に母国スウェーデンMMA史上、最大のイベントとされるスペリアー・チャレンジで、ダニエル・アカーシオ戦が発表されている。

このように強行出場が目立っており、安全面の徹底が成されているのか、やや心配なヨーロッパマット界だ。
対戦カード&詳細はコチラ

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