――西脇さんとは、制作時にどんな話をされましたか?

AKANE LIV:「日頃どんな曲を聴いているか?」とか事前に話せたら良かったんですけど、最初、私自身が声質が定まらなかったり、LIV MOONに順応する期間が必要でした(笑)、レコーディングスタジオで気付いたことがかなりあって。「DOUBLE MOON」という曲はもう7〜8パターンぐらい録ったんですよ。キーを変えてみたり、オペラ声で歌ってみたり、ちょっと悪魔チックな声で歌ってみたり、現場でどんどん変わっていって。そういう試行錯誤を繰り返しながら、短期間で西脇さんが私の声質を理解してくれました。後半に出来上がってきた「ESCAPE」だったり「A Wish」は私の声質を分かってから西脇さんが作られたので、レコーディングもサクっと録れたし、ライブで何曲か通した時に一番スッと曲の世界に入っていきますね。

――LIVMOONはこういう音楽を作っていこうとか、聴いた人にこんな影響を与えられたらいいなと考えられていることはありますか?

AKANE LIV:表面的にはファンタジーなものが多いですけど、それはすべて現実世界の比喩として表現しています。実は、楽曲1つ1つにサブストーリーがあるんですよ(笑)。「A WISH」には『昔とあるお城にお姫様がいて、父親が死を覚悟して戦いに出ていく場面で「私が亡くなったとしても逞しく生きていきなさい」と告げられたのを思い出して歌っている』という背景があります。でも、それを知らなくても自分なりの想像の世界でもっていける曲ですよね。映画は画面が見えちゃうから、なかなか自分のサブストーリーを作れなかったりしますけど、音楽はその辺は自由ですね。私も歪んだ声だったり色んな声質を使うことによって「自分の中にこんなドロドロした感情があったんだ!」って気付かされた部分もあって。意外にOLの方だったり、普段すごく静かで大人しそうに見える方の方が、ものすごい絵を描いたり、ドロドロした世界が好きだったりしますよね。皆さんにもある自分の中の2面性に気づく切っ掛けになればと思っています。女性って現実的であればあるほど、別の世界をもっているものですよね。

――非日常的な体験だったり、内面の精神世界だったり。

AKANE LIV:そうですね。実は、自分とは違うと思っていた所でも、共通点が色々あるんじゃないかなと思います。

――アーティスト写真やステージでの衣装とは別に、プライベートでのファッションで好きな傾向はありますか?

AKANE LIV:大体ズボンを履いたり、パンツ姿が多いです。それかミニスカートにタイツとブーツを履いたり。あとは、革ジャンとかが好きになっちゃいましたね。前は全然そんなんじゃなかったんですけど(笑)。

――LOUD PARKとか、革ジャン率が高そうですね。

AKANE LIV:高いですよね、黒とか。色味が全体的に黒かったら、赤いマニキュアを持ってくるとか。以前よりはワンポイントにこだわるようになりましたかね。オシャレがすごく楽しくなりました(笑)。