「次世代のための民間運動〜ワーク・ライフ・バランス推進会議〜」(池田守男代表幹事・資生堂相談役)は、第3回「ワーク・ライフ・バランス大賞」受賞者発表した。大賞にはアステラス製薬(東京都中央区、野木森雅郁代表取締役社長)が選ばれた。

 同会議は、2006年の発足以来、「働き方」と「暮らし方」双方の改革による「調和のとれた生活」の実現を図る運動を進めている。

 企業・自治体・労働組合など各界でのワーク・ライフ・バランス推進における自発的活動や創意工夫された取り組みの活発化を図ることを目的に、組織活動、普及支援活動、標語の3つの部門に分けて、同賞の対象を募集した結果、800超の応募件数の中から、大賞、優秀賞、奨励賞を選んだ。

 組織活動部門の大賞に選ばれたアステラス製薬は、合併後に労働時間削減とMRの離職率低下を実現したことが選出理由となっている。

 組織活動部門の優秀賞に大和証券グループと萩市民病院、普及支援活動部門の優秀賞にキッズベースキャンプと足立区、奨励賞にワイズスタッフが選ばれた。

<アステラス製薬の取り組みの主なポイント>
○合併後の課題として、労働時間削減とMRの離職率低下等を取り上げ、労使委員会(人事制度協議会)を設置し、?社員の意識改革?制度面での枠組改革?職種特性を考慮した業務実態の改善に取り組んだ。

○毎週金曜日を8:45〜16:00とするFF Day(Family Friday)の実施:制度化に先立ち実施したBPR及び労働時間をトレースした結果、2008年度は、前年比で上期約4時間/月、下期約7時間/月の短縮が実現。

○医療情報担当者(MR)など営業職対象に「結婚時同居支援制度」を導入したことで、男性MRの5倍の離職率であった女性MRの離職率が、2005年約11%から2008年約6%と大きく改善した。

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