人材アセスメントの日本エス・エイチ・エル(東京都中野区、奈良学社長)は、「カスタマーコンタクト採用向けの適性テスト」を開発した。

 同社は、イギリスのSHLグループとライセンス契約を結び、2400社の日本企業を顧客としている。これまでに、コンピューター職、営業職、事務職向けの適性テストを販売してきたが、保険外交員、コールセンターや飲食店などの個人向けの接客に特化した職種に対する適性テストのニーズが高まっていることを受けて新商品を開発した。
 
 清田茂同社取締役は、「BtoC企業のカスタマーコンタクト職は離職率が高く、採用の大きな課題になっています。企業文化や取り扱う商品、顧客層に応じて、どのような能力やパーソナリティを持つ社員が活躍できるのかを明確にした上で、採用の時点でしっかりと人物を見定めたいという声が高まっています」と開発の背景を話す。

 同テストの特長は、具体的な接客場面のシミュレーション演習を通して受検者のカスタマーコンタクトタイプを「ビジネス重視」「顧客ニーズ重視」の観点から測定できる点だ。

 また、パーソナリティーを見る質問で「関係構築」や「説得・交渉」といった16 の能力適性を予測し、得点が低い能力特性は面接時にチェックするための質問例も表示される。適性テストの受検所要時間は約60分。

 「正しい採用基準と客観面接法を併せて用いることにより、採用選考の妥当性が高まります。適切なマッチングで離職を防ぎ、採用コストの抑制にも貢献したい」と清田氏は話している。

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