総務省が発表した労働力調査(速報)によると、8月の完全失業率(季節調整値)は前月比0.2ポイント低下の5.5%。過去最悪となった7月(5.7%)からやや改善したものの依然として厳しい雇用情勢だ。

 完全失業者数は361万人(前年同月比89万人増)で10カ月連続の増加となった。完全失業者のうち「勤め先都合」は前年同月比61万人増の124万人、「自己都合」は同4万人増の111万人だった。

 就業者数は前年同月比109万人減の6296万人で19カ月連続の減少。産業別就業者を前年同月と比べると、製造業(112万人減)の減少幅が突出している。一方、医療,福祉(40万人増)は増加傾向が続いている。

 厚生労働省が発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同水準で過去最低の0.42倍となった。正社員有効求人倍率は0.25倍で、前年同月を0.28ポイント下回った。

 有効求人(季節調整値)は前月に比べて0.2%増、有効求職者(同)は1.3%増となった。

 新規求人は前年同月比24.2%減だった。産業別にみると、製造業(41.3%減)が40%を超える減少となっている。

 都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)をみると、最も高いのが香川県と島根県の0.59倍。最も低いのが秋田県と沖縄県の0.28倍だった。

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