開花後の冷え込みで、今年の桜はピンク色が濃い!?

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平年より7日早い3/21に開花が宣言された東京の桜。ところがGW並みの陽気もあった先週とは打って変わって今週は冷え込む日が続いた。となると気になるのは桜の状況。果たしてこんな天候で今年の桜はキレイに咲いてくれるのだろうか?

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約1700本のサクラが咲く都内屈指の花見スポット「小金井公園」の職員は「寒い中で咲きだすサクラは、例年より色が濃くなり、キレイなピンク色になるんです」と教えてくれた。不思議なことだが、寒さによってサクラはより美しいピンク色になるそうだ。

でもなぜそんなことが起こるのだろう? そこで「財団法人 日本花の会」主任研究員にして樹木医でもある和田博幸さんに原因を聞いてみた。

「確かに今年のような状況では花の色が濃くなる傾向がありますね」と和田さん。あくまで私見、と断りつつも、理由としては2つの要因を挙げてくれた。

「ひとつは開花後に気温が低いと、花びらの中にあるアントシアンという赤い色素が分解せずに花びらの中に留まっていることです。この色素は暖かいと分解されて、木の本体に吸収されると思われるんです」。じっくり時間をかけて花開く桜は、色素もゆっくり蓄えて美しい濃いピンク色になるという。

「もう一つは純粋に視覚的なもの。気温が低い時は曇っていることが多いので、いわゆるハレーションを起こさず、色が濃く見えるんですね」。

気温によって花の色の濃淡が変わることは地域にも当てはまるようで、土や樹齢などにもよるが、寒い地方のほうがピンク色が濃く、暖かい地方は白っぽい花が咲く傾向があるという。

不景気も絡み、各種のアンケートでも「今年は花見に行く」という人が増加する結果が出ているというが、花の美しさという点では、今年は“いい年”と言えそうだ。【東京ウォーカー】

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