チャンピオンズリーグ(CL)のグループリーグ序盤2試合でともに3−0と大敗を喫したリヨン。ここ数年で最大の危機感が漂っている。そんな中、オラス会長がペラン監督を呼び出して話し合ったことがリヨンのホームページで明らかにされた。

 オラス会長は「監督がとった選択の説明を求めた。敗戦の原因をより正確に理解するためだ。チームの調子を正常に戻すには、客観的に考えをまとめなければならない。我々はレベルの高いメンバーに恵まれている。私の分析は間違っていないと思っている」と説明した。

 会長が行なった「分析」を要約すれば、「適材適所の布陣」。これまでリヨンは、レギュラーの故障により、本来のポジションとは違うところで選手を起用せざるを得ないことがあった。MFのボドメールをDFで使ってきたのがその一例だ。グラスゴー・レンジャーズ戦では、そのボドメールをトップ下に戻し、シェルストレムをボランチで起用するなど迷いが見られた。

 会長は「ペラン監督への信頼は失っていない」ことを強調したが、一方では「もし望むような方向に行っていないとしたら、別の決定を下していることだろう。我々はマゾヒストではない」と語っており、監督解任という究極の手段も考えにないわけではないことを仄めかした。

 リヨンはこれからボルドー、モナコ、シュトゥットガルト(CL)、パリ・サンジェルマンと難敵相手の試合が続く。これまでのキャリアで過去3度「冬越え」ができずに解任された経験をもつペラン監督だけに、10月は正念場になりそうだ。