ドイツのケータイにタイのSIMカード。

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日本でケータイを使用したい場合、DoCoMoやau、ソフトバンクモバイルなどと契約し、そのキャリアが提供しているケータイ端末を購入する。それが当然のごとく行われてきたので、日本国民はそれが当然だと思っているかもしれないが、日本以外のほとんどの国々では、「ちょww おまwww なんでそんなことしてんの?」と失笑されて終わりだろう。

たとえばケータイ先進国といわれている微笑みの国・タイでは、キャリアとの契約とケータイ端末はまったく別物である。つまり、ユーザーは好きなメーカーのケータイを購入し、好きなキャリアと契約を結んで電話を使うのだ。しかも、タイのみならず、世界で売られているケータイのほとんどがSIMロックがかかっていない。

SIMロックとは、契約したキャリア以外のキャリアでケータイ端末を使用できなくしているもの。日本のケータイはすべてにSIMロックがかかっているので、DoCoMoのケータイ端末はauで使用することはできない。これは、ケータイキャリアとケータイ端末がセットになっている日本の独自の契約方式がもたらしているものなのだ。海外から日本にきた人からすると、この方式が不便でならないという。

どうして不便なのか? たとえば、タイでSIEMENS製のケータイ端末を購入したとしよう。この端末にはSIMロックはかかっていないので、タイ国内で好きなキャリアと契約してケータイ通話を楽しむことができる。場合によっては複数のキャリアと契約して、1端末で3つのケータイ番号を持つこともできるわけだ。さらに、そのケータイは海外のほとんどの国で、その国のキャリアと契約してそのまま使用できる。SIMロックがかかっていないから、好きな国の好きなキャリアと契約できるわけだ。

ところが日本のケータイ端末はどうだろうか? DoCoMoで契約したらDoCoMoのケータイ端末しか使用できないし、海外で使用しようにも、海外でもDoCoMoの海外通話料金でしようしなくてはならないのである。日本のケータイはSIMロックがかかっているから、自国の他社キャリアはもちろん、他国のキャリアとは契約できないのである。

このSIM ロックだが、なんのために存在しているのか? それは、キャリアの利益のためとしか言いようがないだろう。つまり、ユーザーにとってのSIMロックではなく、キャリアの利益確保のためのSIMロックなのである。「安定したサービスをお届けするため」といういいわけもあるかもしれない。もちろん、国やキャリアによって、そのケータイ端末が動作しない場合もあるだろう。だが、キャリアとの契約とケータイ端末の提供を切り離すことができれば、キャリアはそこまで責任を負わなくてもいいわけで、SIMロックは大きなお世話としか言いようがないのが現状だ。

<SIMロック消滅によるメリット>
あなたのケータイ端末にSIMロックがなくなると……
・どこのキャリアとも契約できる
・ほとんどの国でキャリアと契約できる
・ふたつといわず電話番号をもっと持てる
・高額なお金を出して買い換えなくてすむ
・買い替えしないのでエコライフができる
・海外で超低価格で電話とメールができる

ただし、SIMロックがなくなることで現在までメリットだった部分がデメリットになる場合も考えられる。たとえば、すでにお伝えした部分もあるが、それもあわせてまとめてみた。

<SIMロック消滅によるデメリット>
あなたのケータイ端末にSIMロックがなくなると……
・ケータイ端末を高額な定価で購入する必要がある
・端末によってはキャリア提供サービスを受けられない場合がある
・使用する国によっては文字化けする
・SIMカードと端末の相性が悪くて使用できない場合もある

たとえば「ケータイ端末を高額な定価で購入する必要がある」というのは、SIMロックがなくなってキャリアとケータイ端末につながりがまったくなくなるために出てくるデメリットだ。いまの日本のように、キャリアがケータイ端末代金を一部負担するということがなくなるわけで、8万円や9万円などのケータイ端末がどんどん出てくることになる。ソフトバンクモバイルが行っているように、分割払いのケータイ端末代一部負担もなくなるわけだ。

livedoor トレビアンニュースが思うに、いまの状況でSIMロックがはずれ、サービスが突然インターナショナル仕様になった場合、多くのユーザーが不満を訴えるだろう。だが、長い目で見れば、経済的でメリットが多くあることがわかるはず。これからケータイサービスがどうなるか楽しみである。
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