先週末、試合終了直前のトレゼゲのゴールでトリノダービーに勝利したユベントス。チームはリーグ単独2位という好位置につけ、選手やフロント、ファンのラニエリ采配への信頼は日々確実なものとなっている。一方、ピッチの外では久しぶりのダービーマッチにサポーター同士がヒートアップ。試合日の早朝から深夜まで両チームサポーターの対立は続き、日曜日だけで双方合わせて30名のサポーターが逮捕される事態となってしまった。

 やはり待ち望んで開催だけに、どちらも相当に気合が入っていた模様。熱くなるのも仕方のないことだろう。だが、熱くていいのはスタジアムの中の応援だけ。一時の観客離れが一段落し、動員数も増加してきているセリエAだが、こうした事態はそれに水を差すものでしかない。

 世界の共通認識として、これからも熱く、楽しく、安全に観戦できる環境を作り出していかなければならない。開催したトリノにも、リーグにも、サポーターにも、さらなる努力と自制が求められる。