チェルシーを退団したジョゼ・モウリーニョ氏が9月27日、母国ポルトガルに帰国し、大きな騒ぎを巻き起こした。フランスのカナル・プリュス局が日曜夜に放映するサッカー番組「レキップ・ド・ディマンシュ」で30日、その週のトピックとして、モウリーニョ氏の帰国に対する同国の報道の過熱ぶりをレポートした。

 同番組は、モウリーニョ氏の退団・帰国が母国でいかに大きなニュースとして扱われたかをよく示すエピソードとして、同氏が空港に到着した際のテレビの反応を紹介している。このとき、ポルトガルの主要テレビ局「SCI」のニュース番組では、サンタナ・ロペス前首相が出演し、所属する社会民主党の選挙方針について話していた。

 しかしモウリーニョ氏が空港に到着したというニュースが報道センターに入ると、キャスターは前首相の発言を途中で打ち切って、空港のカメラにスイッチ。報道が終わって、カメラが再びスタジオに戻ると、前首相は「サッカーの一監督が帰国したというニュースで話を打ち切られるなんて、この国はどこか狂っている。私もモウリーニョは好きだが、ルールというものがある。こんなことはあり得ない」と怒りをあらわにした。