29日のプレミアリーグでウィガンと対戦したリバプールは、MFヨッシ・ベナユンのゴールで1-0の辛勝を収めた。シーズン開幕直後の好調ぶりが嘘のように、ここ数試合は苦戦を強いられているチームについて、MFスティーブン・ジェラードは「先は長い」とコメント。長いシーズンを見据え、試合ごとに選手を入れ替えるローテーション制を敷くラファエル・ベニテス監督の采配を信頼して戦い続けると誓った。

「シーズンは長い。出来れば、60試合から65試合は戦いたいと思っているからね。だからこそ、すべての試合に出場することは不可能だ。僕たちは、監督を信じて戦うだけだよ」

 ウィガン戦の勝利でプレミア2試合連続スコアレスドローの苦境からようやく脱出したリバプールだが、ジェラードはこの“スランプ”を予想していたとも語っている。

「確かに開幕直後は調子も良かったし、点も取れていた。本当に完勝した試合が多かったからね。おかげで、周りの期待度も高くなった。毎試合、完璧な形で勝利することを求められていたんだ。でも、プレミアやチャンピオンズ・リーグはそんなに甘いものじゃない。試合内容が悪かったり、引き分けが続くのも仕方がない時もある」

 スペイン代表FWフェルナンド・トーレスを筆頭に、超大型補強を敢行してシーズンに臨んだリバプール。万全の態勢でリーグ王者を目指すイングランド屈指の名門に、過度の期待が集まるのも致し方ない。ジョゼ・モウリーニョが退団したチェルシーが下降線を描き、昨シーズンの王者マンチェスター・ユナイテッドも未だ本調子には程遠い状態の今シーズンは、覇権奪回の最大のチャンス。そのミッション遂行のためにも、チームの団結が求められている。