グレーのブランケットを脇においた高市早苗首相

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 9月23日(現地時間・以下同)、ワシントン郊外のアンドルーズ米空軍基地に到着した中国の習近平国家主席夫妻。国賓待遇ということもあり、専用機のタラップ下にはレッドカーペットが敷かれ、トランプ大統領夫妻ら大勢が出迎えるという異例の厚遇だった。

 一方、この2日前の9月21日、高市早苗首相は、国連総会に出席するため、深夜、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港に到着した。機中から出てきた高市首相は、タラップを降りる前、満面の笑みで右手を振り、その写真が首相官邸の公式Xに掲載されたのだが……。

「同日、高市首相に同行している内閣広報官が、ご自身のXに、手を振る高市首相を後ろから撮影した写真を投稿しましたが、それには出迎えの方たちが誰も写っていなかったのです。

 実際は外務省スタッフなど5~8名くらいの出迎えがあったようですが、写真はまるで、高市首相が虚空に手を振っているような印象を与えてしまいました」(政治部記者)

 そのため、SNSでは「エアお手振り」などと揶揄される事態となったが、経済担当記者はこう語る。

「習主席との待遇の差が話題になっていますが、高市首相は国際会議出席のために渡米したのであって、国賓の習主席と出迎えが違うのは当たり前のことです。

 ただ、アメリカ大統領が外国の要人を空港で出迎えるのは1962年以来64年ぶりともいわれ、待遇が『異例』というのは確かなことですね」

 トランプ大統領は、習主席との会談を「120点」と評したが、「実利」はあったのだろうか。

「11月に中間選挙を控えるトランプ大統領と、2027年の共産党大会で4期め再選を目指す習主席は、いずれも国内向けに“大国”との親密さを演出する必要がありました。

 そのため、貿易摩擦や軍事摩擦などの懸案事項は棚に上げ、台湾への武器売却問題、イラン情勢でも具体的な話し合いはありませんでした。年内2回の会談予定が発表されましたが、それが実利といえば実利でしょうか」(前出・経済担当記者)

 一方、高市首相はメンツをつぶされたようだ。

「日米首脳会談は、トランプ大統領が習主席に擦り寄らないように、言い含める意味合いもありましたが、トランプ大統領は中国を『第2次世界大戦での同盟国』と表現。まるで日本が敵対国であるかのように取られかねないことになりました。しかもそれが、文書として残ってしまった。

 高市首相は9月26日にトランプ大統領と電話会談。すぐさま首相官邸で記者団に『大統領から詳細に説明があり、中国を巡る諸課題を中心に意見交換し、日米の連携を確認した』と語り、火消しをしました」(永田町関係者)

 そうしたなか、9月27日、アメリカ・ジョージア州アトランタに、中国からアメリカに新たに10年間貸与される2頭のジャイアントパンダが到着した。習主席は24日、米中首脳会談の式典で、パンダは「両国民の友情の使者だ」と述べている。

 それはまるで、2026年1月からパンダがいない日本への当てつけのようでもあった。したたかな中国である。