83分に途中出場して、勝利に導く決勝点を決めた塩貝。“俺が決めるんだ!”っていうオーラがいいよね。(C)SOCCER DIGEST

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[国際親善試合]日本 3-1 ウルグアイ/9月24日/キューアンドエースタジアムみやぎ

 北中米ワールドカップ後の最初の試合。日本はウルグアイと対戦して3-1の勝利を収めた。

 スコアだけを見れば、快勝かもしれない。でも実際は...ウルグアイは強かったね。3点を取ったけど、文字通り接戦だった。

 親善マッチだから、多少は“緩い”と予想していたけど、ウルグアイは“ガチ”だったと思う。日本のプレッシャーを受けても慌てずにつなぐし、球際も強い。今はサウジでプレーするダルウィン・ヌニェスがちょっと微妙な感じがしたけど、その他の選手はみんなうまかった。

 ウルグアイの“圧”に苦しんだ印象の日本は、徐々にサイドチェンジも少なくなっていった。ウルグアイが攻勢に出て、いくつかの決定機を作っていた。そのうちの1つを決めていれば、結果は分からなかったと思う。そういう意味では、見ている人も面白かったんじゃないかな。

 もっとも、そんなギリギリの勝負で日本がしっかりと勝ち切ったのも事実。勝利に導くゴールを決めたのは、塩貝健人だ。彼にとってこれが代表初ゴール。結果を出せて良かったよね。

 1-1で迎えた83分に途中出場。プレーは相変わらず激しいというか、“俺が決めるんだ!”っていうオーラが半端なかった。

 たとえ強引だったとしても、自分でゴリゴリと突き進む。でも、フォワードはそれぐらいがいいよね。
 
 それでいて、得点シーンでは冷静だった。ゴールにそのまま行ける場所で伊東純也のパスを呼び込む。そのまま前に出るかと思いきや、近くにいた上田綺世にいったん預けて、動き直す。リターンを受けて、そのまま流し込んだ。

 目を引いたのは、塩貝のファーストタッチだ。右足のアウトでそっとコントロールして、そのまま右足のシュートでGKの股の間を射抜いた。

 ファーストタッチが少しでもズレると、すぐに相手に寄せられる。でも、この場面では、相手に寄せる隙を与えなかった。アウトっていうのも肝だよ。インサイドで止めると、そのぶん、遅くなるから。アウトだと、そのままスムーズにシュート体勢に入れる。そういうフィニッシュだったと思う。

 エゴイストっぽく見えるかもしれないけど、上田とのコンビネーションで、動き直して、完璧なファーストタッチで仕留める。アグレッシブで熱い、でも冷静さもある。点を取るための技術も高い。限られたプレータイムで期待に応えてみせる。塩貝のストライカーとしての魅力が詰まったゴールだったと思う。

【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、54歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。神奈川県3部リーグの「FIVESTAR」で監督兼プレーヤーを務める。

【動画】塩貝健人が決めた! 冷静なフィニッシュで待望の代表初ゴール!