FIAのベン・スレイエム会長(ロイター)

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 F1アストンマーティンの歴史的な低迷を受けて、パワーユニットを供給するホンダを有利にするためのルール変更などを国際自動車連盟(FIA)のベン・スレイエム会長が画策していると英メディアが報じて大きな波紋を呼んでいる。

 今回明らかになったのは、スレイエム会長がスーパースターのフェルナンド・アロンソがアストンマーティンでの不振に嫌気がさしてF1を引退する事態を避けるために、ホンダを優遇して支援する新たな策をトップダウンで計画しているとのものだ。

 英モータースポーツ専門メディア「ザ・レース」は11日に「FIA会長のベン・スレイエムは、ホンダの進歩を加速させ、フェルナンド・アロンソをF1に留まらせるための新たな規則緩和案に取り組んでいる」と報道した。

「スペインGPで明らかになったのは、苦境にあるアストンマーティンのエンジンサプライヤーであるホンダを2027年に向けて支援し、ひいてはアロンソの残留意欲を高めるための水面下での取り組みが進められているということだ」と同メディアは極秘計画を暴露した。

「ホンダの改良型パワーユニットにとって厳しかったイタリアGPを終えたばかりのスレイエムは、木曜日にアストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールと会談し、チームの競争力向上とアロンソとの新たな契約締結の両方に役立つ可能性のある行動計画について話し合った」と緊急のトップ会談が行われたと伝える。

 この会談の詳細について同メディアは「FIA会長はモンツァでアロンソと会談した後、マドリードでさらに話し合い、支援策をまとめたパッケージを推進していく予定であると理解されている。選択肢としては、型式認証の自由度の向上、追加の支出枠の確保、あるいはホンダが自社の進歩が制限されていると感じている分野における特定の規則の変更などが挙げられる」と説明。ホンダのためにルールを変更する異例の措置を目論んでいるという。

 FIA会長による異例の動きの理由について「それは、ホンダが現状に留まる事態を避けたいからだ。そうなれば、アロンソがチームを去るだけでなく、ホンダ自身も、レースで苦戦が続くようであれば、F1における将来について考え直すリスクを負うことになるだろう」とズバリ。アロンソやホンダがF1の舞台から去らないように、できる限りの支援を断行する構えと同メディアは強調した。

 ただ、こうした動きは〝ホンダびいき〟として批判が噴出。同メディアの報道に対してSNS上では「FIA会長が特定のエンジンメーカーやドライバーだけを支援する権限を持つべきではないと思う。権力の乱用ではないだろうか」「これは恥ずべきことだ。彼らを弱く情けない存在に見せている。なぜ他のチームが苦境に陥った時に助けを求めなかったのか? なぜハースやキャデラック、ウィリアムズを助けないのか? スポーツはこうあるべきではない」「F1はどうやってこれを正当化するんだろう? もちろんストロールにはシートを維持させているから、結局はカネがものを言うってことだろうね」「腐敗」などと物議を醸している。

 苦戦が続くアストンマーティンとホンダをFIA会長が〝鶴の一声〟で救うのか。この計画が現実のものとなれば激震が走りそうだ。