注目される井上尚弥とのメガマッチ構想はどうなる? 米国内で渦巻くバム側の決断を急かす声「イノウエは稀有。桁違いの大金を動かす世代にいるかいないかの選手だ」

写真拡大 (全2枚)

中谷戦から休養期間を経て、実戦復帰に向けて着実に動き出している井上(C)Getty Images

 9月6日、ボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者である井上尚弥(大橋)は、自身のXで、こう投稿した。

「身体があの緊張感を欲しがってます 早く戦いたい!!!」

【動画】米記者が「殺人的」と評する井上尚弥のスピード 中谷潤人との至高の技術戦を見よ

 今年5月に東京ドームで実現した中谷潤人戦の入場時の写真とともに、滾る想いを記した“モンスター”。日本ボクシング史上最大級の一戦を終えた直後には「脳が疲れた」と言い放ち、しばらくの休養期間を設けていたが、ようやく次なる戦いに目を向けるフェーズに入ってきているのかもしれない。

 無論、対戦相手が誰になるのか、そして“モンスター”の行く末がどこになるのかは、中谷戦後から世間の耳目を集めてきた。その中で最有力候補としてボクシング界で絶え間なく名を挙げられているのが、現世界スーパーフライ級3団体統一王者であるジェシー“バム”ロドリゲス(米国)だ。

 現在26歳の逸材との対戦を巡っては、すでに国内外のメディアで来春の実現構想が持ち上がっており、当の井上も「スーパーバンタム級に留まり噂されている一戦をやるか、フェザー級に挑戦かどちらに転んでもいいよう上げて行きます」とSNSで発信。彼の言う「噂されている一戦」が、バム戦であることは想像に難くない。

 いまだ詳細は定まっていないと見られる。その中でバム側も実現に向けて奔走中だ。同陣営は、11月初旬にWBOバンタム級王者クリスチャン・メディナ(メキシコ)との対戦を狙っているとされ、この戦いの後に井上戦を見据えている。仮にメディナ戦が先延ばしになれば、すでに来年からのフェザー転級を明言している井上とのメガマッチが幻となる可能性もある。

 現時点でバム側の意向が注目されるところだが、彼の母国内では、井上との対戦機会を「逃すべきではない」との意見が上がっている。米ボクシング専門データサイト『Compubox』のダン・カノビオ記者は、自身がホストを務めるポッドキャスト番組『Inside Boxing』において、「今のバムに願うのは、まずは次の試合に勝つこと、次にダメージを負わないことだ」とした上で、「色々な事情が絡む試合だと思うけど、バムはイノウエとの試合を受けるべきだ」と断言している。

「確かに調整を急ぐ必要はある。待ちすぎるのも良くないからね。とにかくこの先、バムにイノウエとの試合以上のビッグファイトが転がり込んでくるわけじゃないだろ? それぐらいにイノウエは稀有な存在で、軽量階級において桁違いの大金を動かせる世代にいるかいないかの選手なんだ。だから『あと1、2試合は調整したい』というのは、あまり得策とは思えない」

 井上が目指しているフェザー挑戦のタイミングを考えても、バム側に与えられた時間も限られてきているが、果たして、どうなるか。両陣営の決断の行方が注目される。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]