「無限スクロール」防止や利用時間制限、米メタが未成年のSNS依存対策…和解金最大2・8兆円
【ロサンゼルス=増田知基】子どものSNS依存対策を巡る訴訟で、米メタが26日、最大180億ドル(約2兆8600億円)を支払うことで米国内の48州と和解した。
利用時間の制限や、簡単な操作で延々と動画を視聴できる「無限スクロール」から未成年を守るといった安全対策も盛り込まれた。SNS業界にとって大きな転換点となり、他国での対策にも影響する可能性が指摘されている。
メタが今後、米国内の未成年者に講じる安全対策では、1日2時間の利用上限が自動的に設けられ、解除には保護者の許可が必要となる。上限はメタが運営するフェイスブックとインスタグラムの合算となる。
このほか、夜間は利用できない「ナイトモード」(午前0〜6時)、日中に通知音が消える「スクールモード」(午前8時〜午後3時)、自分や他人に付いた「いいね」の数の非表示といった仕組みも導入するという。
メタは「業界全体での取り組みが不可欠だ」として、競合するユーチューブとTikTok(ティックトック)にも、同じような安全対策の導入を求めた。
テック企業に詳しいカリフォルニア大ロサンゼルス校のアレクサンダー・アルベン講師は「『無限スクロール』を防いだり、利用時間を制限したりといった点に具体性がある。かなりバランスの取れた和解だ」と評価。テック企業を相手取った他の多数の訴訟に影響を与え、「(日本を含む)世界中の未成年利用者に良い影響をもたらす」と期待する。
巨額の和解金は、テック企業としては過去最大規模とみられるが、和解に詳しいスタンフォード大のノラ・フリーマン・エングストローム教授はメタの経営への打撃は限定的との見方を示す。安全対策についても、「一見して良さそうに見えるが、実際には運用次第だろう」と予想。実効性を伴うには、「メタが未成年の年齢確認を正確に行えるか、子どもが別のアカウントを使って制限を回避できないか、といったことが鍵だ」と指摘している。
