値上げでも強い「チョコモナカジャンボ」に対し、「パピコ」は減収…「定番アイス」の明暗が分かれた“意外な理由”
◆価格と価値の維持に挑む「あずきバー」
物価高でも価格改定を行なわず、独自の戦略を突き進んでいるのが井村屋グループ。主力商品の「あずきバー」は2026年3月期に過去最高の売上本数3億3500万本を記録。冷菓カテゴリーの売上高は前期比6.7%増加しました。
「あずきバー」は発売から50年を超えるロングセラー商品。年間販売本数は2021年に3億本を突破しました。
「あずきバー」は淡々とリニューアルを行っています。もともと原材料は5種類でしたが、よりシンプルなものにするため、コーンスターチを抜いて4種類にしました。クリーンなラベリングにすることが目的だったということです。
今後のポイントは物価高の中で、価格をいつまで維持できるか。赤城乳業は2026年3月1日出荷分から「ガリガリ君」の価格改定を行ないました。税抜き価格で80円から90円に引き上げています。実に8年ぶりの値上げでした。
従業員の賃上げなどを視野に入れると、価格改定は仕方のない部分もあります。しかし、「あずきバー」のようにシンプルな商品の場合は付加価値をのせるのが難しく、買い控えが起こった際に打てる手が限られるでしょう。
定番アイスはインフレによって静かな地殻変動を起こしています。
<TEXT/不破聡>
【不破聡】
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
