「Toronto Blue Jays」公式Xアカウントより引用

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 メジャーリーグはオールスターブレークに入った。このタイミングで主な日本人打者5人の前半戦を振り返っておこう(以下の成績は、すべて現地時間7月12日の試合終了時点)。
◆“大谷基準”では物足りなかった前半戦

 5人の成績を比べると、やはり今年も打者・大谷翔平(ドジャース)の活躍が目立った。打率.293、出塁率.403、長打率.549、OPS.952。本塁打も22本を数え、打者として十分すぎる数字を残した。
 OPS.952は両リーグを通じて5位。普通の選手なら文句なしの前半戦だが、大谷に対して「普通の強打者」の物差しを当てても意味がない。50本塁打、三冠王、リーグMVPまで期待される選手として考えれば、打者成績は思ったほど伸びなかった。

 本塁打数は両リーグ10位タイにとどまり、58打点は25位タイ。打率や出塁率は高いものの、相手を一振りでねじ伏せる場面は、大谷としては物足りなかった印象だ。

 もちろん、投手として先発ローテーションを担いながらの成績である。二刀流選手としての価値に疑いはないが、今回は打者だけの比較。そう割り切れば、前半戦の大谷は「期待以上」ではなく、高すぎる期待には届かなかったといえる。

岡本和真は22本塁打で評価を一変

 対照的に、開幕からの約3か月半で評価を大きく変えたのが、大谷と同じ22本塁打を放った岡本和真ブルージェイズ)だった。

 岡本にとって最大の疑問は、日本で見せてきた長打力をそのままメジャーへ持ち込めるかどうか。巨人では6年連続30本塁打を記録した一方、29歳で迎えたメジャー1年目だけに、若手のように長い適応期間を見込まれる立場ではなかった。

 開幕直後は三振がかさみ、打率も上がらなかった。速球に差し込まれ、変化球に対応しきれない打席も見られた。それでも、当てにいく打撃へ逃げず、自分のスイングを崩さなかったことが大きい。

 特に6月下旬以降はチャンスで決定的な一打を放つ場面が増えた。気温の上昇とともに本塁打を量産する姿を想像したファンはどれだけいただろうか。

 前半戦は打率.239、出塁率.319、22本塁打、62打点、OPS.788。本塁打と打点はチーム断トツの数字を残しており、打率の低さ以上にメジャー1年目から中軸の仕事を果たした事実の方が大きい。

 岡本に求められていたのは、安打を量産し高打率を残すことではない。甘く入った球を仕留め、塁上の走者をまとめて返すこと。その役割を十分果たしているといえるだろう。

 しかも22本塁打は、大谷が2018年に記録した日本生まれのメジャー新人最多に並ぶ数字となった。チーム最多タイとなる93試合に出場し、タフさも示している。このペースを維持すれば30本塁打は十分に射程圏内で、さらに加速すれば40本の大台も見えてくる。

村上宗隆は「魅力と危うさ」を見せた前半戦に

 岡本と同じくルーキー村上宗隆(ホワイトソックス)も、別の形で衝撃を与えた。

 故障による1か月以上の離脱がありながら20本塁打。離脱前にはア・リーグ本塁打トップに立ち、4月には5試合連続本塁打も記録した。村上の一発は個人成績を積み上げただけでなく、低迷からの脱却を図るホワイトソックス打線に勢いをもたらした。

 三振の多さとは対照的に、持ち前の選球眼も発揮した。60試合で46四球を選び、出塁率は.371。長打だけを警戒すれば四球で歩かれるため、相手バッテリーにとっては簡単に処理できない存在だった。

 一方で三振は多く、打率も低迷した。コンタクト面の不安は想像通り残った。村上の前半戦は、期待を上回ったというより、魅力と危うさの両方を極端な形で見せたとも言い換えられるだろう。

鈴木誠也が証明した「安定感」

 メジャー5年目を迎えた鈴木誠也カブス)は、今年もいい意味の安定感で存在価値を示した。