「男は泣くな!」3歳児を怒鳴る義父に恐怖。両親の注意も聞かず…迎えた“悲しい結末”とは?
今回は、そんな昭和の根性論を押しつける義父に立ち向かった女性のエピソードをご紹介しましょう。
◆昭和の価値観からアップデートされない義父
間宮美咲さん(仮名・34歳)は、結婚4年目。夫と3歳の息子・祐太くん(仮名)と暮らしています。
「とにかくうちの義父は考えが古くて『男は泣くな』『強くあれ、我慢しろ』『昔はみんなそうして育った』など、とても現代には見合わない価値観を孫の祐太にまで平然と押し付けてくるので困ってしまって」
とはいえ義父が頻繁に家に来るわけではないので、美咲さんはできるだけ波風が立たないよう、義父を説教モードに入らせないよう、気を配りながら接してきました。
◆「男は泣くな!」3歳児を怒鳴る姿に恐怖
「ですがそんなある日、義父の目の前で祐太が転んで、膝をすりむき泣き出してしまったんですよね」
まだ3歳。転べば痛くて泣くのは当然です。ところが義父は、心配するどころか眉を吊り上げ「男だろうが! そんなことで泣いてどうする!」と怒鳴ったそう。
「祐太はその大声にビックリし、さらに強く泣くと私にしがみついてきて……とても可哀想でした。こんな小さい子に対する態度とは思えない、義父の相手の気持ちを置き去りにする冷たさに背中がゾワッとしてしまって」
膝の痛みより、怒鳴られた恐怖のほうが大きくなっているのは明らかでした。それでも義父は泣くことを許さず「男なんだから我慢しろ」と追い詰めるばかり。美咲さんの中で、溜まっていた怒りがついに限界を迎えます。
◆「それはしつけじゃない」ついに美咲さんが反論
「『やめてください』と私がハッキリと言うと、義父は即座に『しつけだ』と言い返してきました。『それはしつけじゃないです。怖がらせているだけです』と私が言うや否や、夫が『まあまあ、父さんも悪気があるわけじゃ……』と割って入ってきて。もう、またかと絶望的な気持ちになりました。夫はお義父さんに弱いんですよ」
その場を丸く収めようとする夫。しかし義父は勢いづき、「甘やかすな! そんな育て方じゃ、どうしようもない無価値な人間になるぞ!」と怒鳴り散らしたそう。
◆「俺もしんどかった」夫が初めて本音を吐露
「そしたら夫が『父さん。俺も、泣くな、男なんだから、それができなきゃ無価値だって言われて育ったよな。正直しんどかったよ』と急に気持ちを吐露し始めて……」
夫はこれまで、父親に逆らわず生きてきました。ですが、祐太くんが怯えて泣く姿を見て、自分が押し殺してきた感情まで一気にあふれ出したのでしょう。
さらに夫は、「もう祐太に俺と同じ思いはさせたくない」と続けました。
すると義父は、自分の言動を省みるどころか、「いいから黙って俺の言う通りにしろ!」と怒声を上げたそう。
「その瞬間、夫が一歩前に出て『この子は俺の子どもだ。父さんのやり方は、ここでは通さない』とハッキリと言ってくれて……今まではお義父さんには強く言えなかった夫が、ついにやってくれたと胸が熱くなってしまいましたね」
すると義父は顔を真っ赤にし、「親に向かってその態度は何だ!!!」「やっぱり泣いてばかりいたお前は無価値だってことか!」と絶叫しました。
◆「もう会わせません」夫婦が義父に突きつけた決意
「今度は私が『夫をこれ以上傷つけたら私が許しません。そしてこの子にもその態度を続けるなら……もうお義父さんには会わせません』と言いました。夫も祐太も私が守らなくちゃと思ったんです」
それでも義父は怒鳴り続けていたそうですが、もう夫婦は耳を貸しませんでした。
「その日を境に、義父は夫が連絡をしても無視をしているそうです。それって態度を改める気はないってことだよね? と夫と苦笑いするしかありませんでしたね」
男は泣くなと感情を否定し続けた結果、息子の心を傷つけ、ついには孫との関係まで失いかけている義父。美咲さんは「あの日、ちゃんと止めて本当に良かった」と感じているそうです。
<文・イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
