「トランプ氏、米兵死者発生までは全面戦争なし」…イランとの衝突管理路線を維持
ドナルド・トランプ米大統領が、米軍兵士の死者が発生しない限り、イランとの全面戦争を再開しないとの立場を側近に明らかにしたと伝えられた。最近、両国間の軍事的緊張が再び高まっているものの、大規模な戦争拡大は避けながら状況を管理しようとする意図が込められているとみられる。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は3日(現地時間)、複数の米政府関係者の話として、トランプ大統領が最近側近らに「イランの攻撃で米軍兵士が死亡した場合、停戦終了を検討する可能性がある」との趣旨の発言をしたと報じた。
これは米軍兵士の死亡を全面戦争再開の事実上の基準線として提示したもので、それ以下の水準の軍事衝突については一定程度甘受するとの意味に解釈される。
トランプ大統領は最近続いている両国間の衝突にもかかわらず、ここ数週間維持されてきた空爆中断の方針は依然として有効との立場を維持していると伝えられている。
WSJは「トランプ大統領の慎重な姿勢は、中東地域でより大きな紛争を避けるため、数週間または数カ月にわたる限定的な衝突程度であれば容認することができるとのシグナルだ」と分析した。
実際に米国とイランは、今年4月初めの停戦発効後も断続的な武力衝突を続けている。最近ではイランが域内の米軍基地やクウェート国際空港などに向けてミサイルやドローン攻撃を行い、緊張が再び高まった。この過程で1人が死亡したと伝えられている。
米国も対抗攻撃に乗り出したが、全面戦争への拡大ではなく、防御的な措置である点を強調している。
マルコ・ルビオ米国務長官は同日、下院公聴会で「イランの行動に対する対応だ」とし、「彼らが船舶に向けて発砲しなければ、われわれも発砲しないが、必要な対応はしなければならない」と述べた。
一方、米国とイランの終戦交渉は依然として膠着状態に陥っている。米国は停戦を60日延長し、その期間中にイランの非核化交渉を本格化させる内容の終戦了解覚書(MOU)を推進してきたが、トランプ大統領は最近イラン側の提案を拒否したことが分かった。
米国はイランによる先制的な譲歩を求めているが、イランは米国による凍結資産解除と経済的補償が先に行われなければ、核開発計画を巡る交渉には応じられないとの立場を堅持している。
これによりトランプ大統領は、早期の終戦合意を通じて外交的成果を導き出すのか、それとも対イラン圧力を長期化させるのかを巡り、選択の岐路に立たされているとの分析が出ている。
米外交問題評議会(CFR)のシニアフェロー、スティーブン・クック氏は「イランは相当な苦痛を甘受する意思があることを示しており、まだ屈服していない」とし、「その結果、トランプ大統領も容易ではない状況に直面することになった」と評価した。
ブルッキングス研究所のスザンヌ・マロニー副所長yも「イラン戦争は、強硬なアプローチと高リスク戦略を好むトランプ政府が初めて直面した重大な試験台となっている」と診断した。
