3日(木)、UEFAカップ準決勝第2戦の2試合が行われ、エスパニョールとセビージャがグラスゴーでの決勝戦への切符を手に入れた。UEFA杯史上初のスペイン勢同士の決勝戦となる。

 第1戦を3−0で快勝したエスパニョールは、敵地でベルター・ブレーメンに挑んだ。試合開始4分にいきなり先制され苦しい展開となるも2点のアドバンテージのあるエスパニョールは慌てることなくプレー。19分にはブレーメンのFWクローゼが2枚目のイエローカードを受け退場となり、数的優位に立った。攻撃のチャンスはなかなか作れないものの落ち着いた試合運びで、後半50分にはコロのゴールで同点とする。貴重なアウェイゴールで決勝進出をほぼ手中に収めた。60分にはCKのチャンスからラクルスのヘッドが決まり、逆転に成功。1−2で勝利を収め、トータルスコア4−1で19年ぶりの決勝進出を決めた。

 第1戦を1−0で落とした前年度の覇者セビージャは、ホームの圧倒的な声援を受けオサスナを迎え撃った。苦しい立ち上がりとなりながらも、37分にルイス・ファビアーノのゴールが決まりスコアをイーブンとする。これで勢いづいたセビージャが試合の主導権を握り、後半53分にはレナトの追加点が決まり逆転に成功。その後もオサスナを圧倒しチャンスを作ったが、追加点とはならず2−0で試合を終えた。オサスナにもチャンスはあったが、ゴールを割ることはできず、トータルスコア2−1でセビージャが決勝進出を果たし、オサスナは準決勝で涙を飲んだ。

 87/88シーズンにUEFAカップ決勝戦でレバークーゼンの前に涙を飲んだエスパニョールが、19年ぶりにその雪辱を果たすチャンスを得た。そして、同大会2連覇を目指すセビージャは、3冠(リーガ、国王杯、UEFAカップ)のチャンスが残された唯一のチーム。UEFAカップ史上初となるスペイン勢同士の決勝は、5月16日、グラスゴーのハムデン・パークで行われる。新たな“記憶に残る試合”が生まれることは間違いない。スペイン勢同士の熱い戦いに期待したい。

(スペイン通信)