東京料金所のイメージ[画像:CAN CAN / PIXTA(ピクスタ)]

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特大車なのに「中型車料金」で東名を利用

 NEXCO中日本は2026年6月1日、車種区分を偽装した不正通行者を通報し、神奈川県警によって逮捕されたと発表しました。
 
 一体何があったのでしょうか。

 高速道路や有料道路では、車種によって料金の区分が異なります。

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 NEXCO中日本が管轄する道路では、軽自動車やバイクなどの「軽・二輪」、3・5・7ナンバーの乗用車や4ナンバーの貨物車、1軸のトレーラーなどの「普通車」、1ナンバーの貨物車やマイクロバス、2軸以上などの「中型車」、乗車定員30人以上のバスや、車両重量8t以上(最大積載量5t以上)などの「大型車」、大型特殊車両やそれらを超える「特大車」の5つの車種区分があります。

 これにより、東名高速道路の東京料金所から沼津ICまでは、普通車が3130円(割引なし)に対し、大型車では5050円、特大車は8310円と大きく異なります。

 通行時は、一般レーンを通る際は係員が判断しますが、ETCの場合は事前に車種区分を登録しておき、通行時に自動的にその車種区分で精算が行われます。

 しかし、このETCの自動精算を悪用し、本来支払うべき通行料金の支払いを免れるために、中型車なのにETCを「普通車」に設定したり、普通車なのに「軽・二輪」で登録して通行するといった悪質な利用者もいます。

 今回の被疑者も、東名高速などで特大車を「中型車」と偽ってETCを利用し、通行料金の支払いを不正に免れていました。

 NEXCO中日本はこれを発見し、神奈川県警に通報。神奈川県警は6月1日に、電子計算機使用詐欺の罪で被疑者を逮捕しています。

 実はこうした不正通行は道路各社が頭を悩ます問題であり、料金所の「レーン強行突破」をする者や、バイクでバーの隙間をすり抜ける者、トラックやトレーラーなどの大型車の後ろに「カルガモ」のようについていき、バーが開いているうちにスルッと抜ける者などもいます。

 さらには、利用した区間よりも短い経路にするために、不正に通行券を取得し、安い通行料金を支払う行為、障害者が乗っていないにも関わらず障害者割引を使ったり、偽造したクレジットカードを使うといった事例もあります。

 そうしたことからNEXCOや首都高をはじめとする道路各社は対策用カメラの設置や一般レーンへのバーの設置、積極的な警察への通報や捜査の協力などを実施しています。

 今回の件についてNEXCO中日本は、「当社ではこれまでも、有料道路事業に対するお客さまの信頼を損ねることがないよう、『不正通行は許さない』という強い姿勢で取り組んでまいりましたが、今般、被疑者が逮捕されたことは、通行料金負担の公平性の確保および不正通行抑止につながるものと考えています」と、取締りの意義を唱えています。

 さらに、「今後も不正通行に対し、毅然とした態度で臨むとともに、警察の捜査に積極的に協力し、不正通行対策に取り組んでまいります」と、強い言葉で不正通行を断固許さない姿勢を示しました。

 なお、今回の不正通行については、通行料金の確認をおこない、不法に免れた通行料金に加えて割増金(免れた通行料金の2倍に相当する額)を請求するとしています。

※ ※ ※

 不正通行のなかには、今回のような故意ではなく、うっかり不正通行になるケースもあります。

 例えば、ETCの登録情報を変更せずに、車両のうしろにけん引装置やトレーラーを取り付けた場合や、全く違う車種区分のETCの車載器を別の車両に載せ替えた場合などです。

 またETCには車種区分以外にも車両のナンバープレート情報が記録されています。中古でクルマを購入した場合や引っ越しなどでナンバープレートが変わった場合、中古のETCを取り付けた場合などでは、登録されている情報と実際の利用車両の情報が異なる場合もあります。

 ETCの利用時は、カードの有効期限や挿し忘れがないかを確認するだけでなく、ETCが正しく登録されているかも確認したほうがよいでしょう。