堂安も29日の練習後、そう語っている。現有戦力の有効活用で乗り切るしかないのだ。

 目下、左シャドーの候補者としては、中村、伊東、久保、堂安、前田大然(セルティック)の5人がいる。右シャドーの候補は久保、堂安、伊東、塩貝健人(ヴォルフスブルク)。後藤もそこに加わるかもしれない。彼らを組み合わせようとすると、そのパターンは相当数にのぼる。だからこそ、指揮官も頭を悩ませているはずだ。
 
 現状で最もスムーズだと見られるのは、伊東の左シャドー、中村の左ウイングバック。もしくはその逆だ。1年前までS・ランスで共闘していた2人なら、臨機応変にポジションを入れ替えながら効果的なプレーができる。両者ともチャンスメイクからフィニッシュまで幅広い仕事をこなせる優位性がある。

 そういう2人が左にいる場合には、右のシャドーとウイングバックは誰が出ても問題ない。堂安や久保のようなアタッカーでもいいし、塩貝や後藤のような点取り屋タイプが陣取ったとしても、戸惑うことなくやれそうだ。

 伊東が合流間もない分、コンディション面は気がかりだが、本番を視野に入れても伊東&中村の左のコンビは絶対に試しておくべきだ。

 前田の左シャドーと中村の左ウイングバック、あるいはその逆もあり得る形。前田のシャドーは過去に数回、見られたが、いずれも試合終盤など短時間のみ。まだまだ計算できる領域には達していない。

 森保監督が本気で前田の起用を考えるなら、今回は可能な限り、長い時間を与えて、裏抜けのスピードや決定力を引き出す工夫をしてもらいたい。
 
 仮に小川が最前線に陣取るのであれば、タメを作り、前田の動きをサポートしてくれるだろうし、久保や堂安が右シャドーなら前田の得点力を引き出してくれる。この組み合わせにメドが立てば、日本は新たな強みを手に入れることになるのだ。

 久保も29日の練習後、「(左シャドーは)誰が出てもたぶん『はじめましての選手』になると思う。僕が出ることになれば、最大限の力をお互いに発揮できるようにしたいです」とコメント。自ら進んで最適解を見出していく構えだ。

 アイスランド戦は、攻撃のバリエーションを広げる最後の機会。南野&三笘の不在を逆手に取って攻撃陣の新たな強みを作れれば、今後の希望が見えてくる。注目の壮行試合を実りある場にしたいものである。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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