プレミアリーグのタイトル争いが終局を迎えつつある。28日のプレミアリーグで、同時刻にキックオフを迎えた首位マンチェスター・ユナイテッドと2位チェルシーの明暗がクッキリと分かれた。アウェイのエバートン戦で、一時は0−2とリードを広げられたマンUは、後半残り30分で4得点を奪い、貴重な勝点3を獲得。一方、ホームにボルトンを迎えたチェルシーは、前半を2−1のリードで折り返しながらも、後半に追いつかれて引き分け。この結果、チェルシーとの勝点差を5に広げたマンUが、残り3試合で覇権奪回へ秒読み段階に入った。

 試合後、タイトル獲得の手ごたえを語ったマンUのアレックス・ファーガソン監督は、チェルシーと引き分けたボルトンのサム・アラダイス監督に感謝の言葉を送る余裕を見せた。

「我々に勢いが戻ってきた。チェルシーが引き分けたのも大きい。これでリードを勝点5差に広げたし、得失点差でも大きく上回っている。残り3試合で、優勝の可能性はかなり大きいと言えるだろう。とにかく自分たちの戦いを続けることが重要だ。いずれにしても、(ボルトン監督の)サムにお礼をしないとね。彼に会ったら、ハグしてキスでもしてやりたい気分だ」

 一方、痛恨のドローを喫したチェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、優勝争いが「ほぼ決着した」と認めながらも、最後まで諦めず戦うと誓った。

「今日の結果は非常に残念だ。火曜日にチャンピオンズ・リーグの準決勝が控えていることが、せめてもの救いだ。今日の結果を引きずる暇もないからね。タイトルの行方はほぼ決まったと言っていいだろう。しかし、サッカーでは何が起こるか分からない。チャンスはゼロではないし、我々としては可能性がある限り信じて戦うしかない。とにかくすべての試合に勝つだけ。あとは結果待ちだ。とにかくチームが一丸となって戦うよ」

 残り3試合を圧倒的有利な立場で迎えるマンUと、ひとつの負けも許されないチェルシー。次々節(5月9日)に控えた両チームの直接対決が、今シーズンの行方を決める壮絶な試合となるのは間違いなさそうだ。